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長嶋監督より藤田監督の影響大? 好調DeNA、中畑采配の系譜

首位を走る横浜DeNAベイスターズ。今季は攻撃陣は1点ずつ積み重ね、先発陣がしっかりと試合をつくり、勝利の方程式で逃げ切る、手堅い野球で勝利を積み上げている。その中畑采配の系譜を探ると、現役時代の指揮官だった、ある監督と共通点が浮かび上がってくる。

2015/05/20

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ベースボールチャンネル編集部



情に厚く、かつ選手とのコミュニケーション能力が高い

 藤田氏と中畑監督の一番似ている点は、情に厚く、かつ選手とのコミュニケーション能力が高いことである。巨人と横浜のOBである駒田徳広氏も「藤田さんは、もっともコミュニケーションがとれた監督でした」と言う。
 藤田監督は選手と納得いくまで話し合い、マスコミの前で絶対に選手批判はしない。中畑監督いわく「見た目とは違い、隠し事をしないで、真っ裸で選手にぶつかってくれる人」だった。

 第二次政権の1年目の89年、中畑監督はケガなどがありスタメンを外されることが多くなった。最初は腹も立ったが、持ち前のキャラクターでベンチの中で一番声を出し、チームを鼓舞した。それを藤田氏はしっかり見ていたようで、リーグ優勝を決めた後のインタビューで、一番期待に応えてくれた選手は誰かという質問に対し「中畑ですね」と答えている。驚いた中畑監督は、その藤田氏の『目配り、気配り、思いやり』が忘れられないと語っている。

 単に情が厚いのではなく、勝つために必要な眼力と戦略を磨き、そして人心を掌握する――中畑監督はシーズン前「今年は非情になりきる」と答えていたが、固めきれないセンターラインの選手起用法からは、どこか情や期待というものが見え隠れする。しかし今はそれでもいいのかもしれない。

 藤田氏と長嶋氏の影が見える中畑監督のスタンス。きっと最高の結果を得たとき、それはオリジナルとして確立するのだろう。
 ペナントが進むにつれ、経験不足のDeNAは厳しい時期を経験することになる。そのときに中畑監督が、どのようにして先人たちを越える采配をとるのか注目したい。

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