千葉ロッテ、中距離打者が本塁打量産へ変貌の可能性 本拠地イメージ一新、両軍で計12本塁打
2019/04/01
プロ野球が今年も開幕し、31日に各球団は最初の3連戦を終えた。北海道日本ハムファイターズの中田翔内野手ら3人が満塁本塁打を放つなど、インパクトのある試合が多く見られた。中でも、ひと際本塁打が際立ったのが、ZOZOマリンスタジアムで行われた千葉ロッテマリーンズ対東北楽天ゴールデンイーグルス戦だ。
ロッテは昨季、チーム本塁打数12球団最少(78本)に沈み、同リーグの福岡ソフトバンクホークス(202本)や埼玉西武ライオンズ(196本)には倍以上の差をつけられた。ロッテの本拠地ZOZOマリンスタジアムは、膨らみの深い両中間と、打席からは逆風となる強い浜風の影響で本塁打が出づらく、昨季ロッテで本塁打数が2桁に達したのは井上晴哉内野手(24本)だけだった。
しかしロッテは、オフに球場の改修工事に着手。「ホームランラグーン」を含む3種類の席を増設し、両翼の膨らみが浅くなった。また、長打力不足を解消すべく、新助っ人ケニス・バルガス内野手や、元日本ハムのブランドン・レアード内野手を獲得。またオープン戦から、勢いのある選手を若手・ベテラン問わず積極的に起用した。
そして迎えた開幕戦。オープン戦では規定打席に届かなかったものの、打率.406と好調ぶりをアピールしていた7年目の加藤翔平外野手が先制の本塁打を放つと、4回には主軸の中村奨吾内野手に一発が飛び出した。昨季0本塁打の加藤と8本塁打の中村奨に本塁打が出たことは、今年ロッテ打線が生まれ変わることを予感させた。
さらに逆転を許した6回にはレアードが3ランを放ち、再度逆転に成功。新加入の助っ人が期待通りの活躍をして、開幕白星を手繰り寄せた。
開幕3連戦は、昨季まで最も本塁打が出にくい球場だったZOZOマリンで、両球団合わせて12本塁打を記録する空中戦となった。レアードが3試合連続弾、加藤も2本塁打を放つなど、新生ロッテの長打力を見せつけた。今季は、幕張での戦い方が変化していきそうだ。