昨季はグラシアル獲得の大仕事。ソフトバンクを支える敏腕スカウトの次なる目標とは?【インタビュー】
常勝軍団の福岡ソフトバンクホークス。その強さを支えているのが外国人選手のスカウティングにある。昨年2月には、ユリスベル・グラシアル内野手が入団。少ないチャンスをものにして、数字以上のインパクトを残した。ほかにもスアレス、デスパイネらの獲得に尽力した萩原健太中南米担当スカウトに話を聞いた。(取材・文:高橋康光)
2019/04/12
飛行機の利用は「年間100便以上」
日本シリーズ3連覇に向けて福岡ソフトバンクホークスが順調にスタートを切った。今季も優勝候補の呼び声が非常に高いが、その充実した戦力の一端を担うのが、優秀な助っ人外国人選手たちだ。開幕を4人枠全てキューバ人選手でスタートさせた様に、今やホークスにとってラテン系選手は欠かせない存在になっている。
今季のホークスの全8人の外国人選手のうち、アルフレド・デスパイネ外野手、リバン・モイネロ投手、ユリスベル・グラシアル内野手、育成選手のオスカー・コラス外野手(以上、キューバ出身)、そしてベネズエラ出身のロベルト・スアレス投手という5選手の獲得に携わっているのが、ドミニカ共和国を拠点に活動している、萩原健太中南米担当スカウトだ。
ホークスのスカウトに就任して今年で5年目を迎える。毎年のようにお話を伺っているが、昨年は「最も移動した」ということだ。「はっきりと数えてはいないですが、飛行機の利用は、年間100便以上は優に超えていますね」と語る萩原スカウトのパスポートを見せていただくと、スタンプだらけでページが増補されているほどだ。
「しばしばアメリカの税関で、何でこんなにメキシコに入国しているんだとか聞かれたりするのは面倒です(苦笑)」と苦労も明かしてくれた。日々、中南米を移動し、自宅のあるドミニカ共和国の首都サントドミンゴには1年の半分もいないという大変な生活だが、自分の足で動いて稼ぐというスタイルは大事にされている。