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オリ金子千尋、復帰初戦は自己最短KOも「こんな投球は最初で最後」【どら増田のオリ熱コラム #37】

昨年11月29日に右肘遊離軟骨除去手術を受けた金子千尋、復帰初戦は苦いものとなった。しかし、エース残留発表から初の公式戦登板にファンから大きな拍手が送られた。次回登板で、どのような投球を見せることができるのか、注目したい。

2015/05/25

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次回登板が岐路に

「金子で勝てなければ……」

 開幕から怪我人続出と投打がかみ合わず、最下位に低迷し続けているチームやファンにとって、金子の復帰は”最後の砦”。
 先週、一部スポーツ紙に”金子23日、ロッテ戦にぶっつけ登板”と報じられると関西以外のたくさんのファンが”緊急遠征”を決めた。そして22日にほっともっとフィールド神戸で予告先発が発表されると、大きな歓声と拍手が起きた。
 と同時に「金子で勝てなければ本当にヤバイ」というムードになったのも事実である。 そんなファンの期待と不安を背に、ゴールドのユニフォームに身を纏ったエースは京セラドームのマウンドに上がった。

 結果は3回、被安打7、6失点――。

 金子の復帰初戦は散々なものになってしまった。

 初回のピンチはクルーズを131キロのチェンジアップで空振り三振で凌いだが、2回に今江とデスパイネに連打を浴びると、続く福浦には137キロのフォークをとらえられてタイムリーツーベースヒットを許してしまう。さらに一死満塁から好調の清田に140キロのシュートをレフトスタンドに運ばれた。
 清田に打たれた瞬間、金子は驚きの表情を見せ、京セラドームに詰めかけたオリックスファンは頭を抱えたり、目を覆いながら俯いた。

 それでも何とか勝利をして、金子の負けを消そうと、ルーキー西野真弘や安達の奮闘もあり、最終回に1点差まで追い詰めた。これは昨年までの金子登板試合にはあまり見られなかったこと。
 4回以降、救援陣もピンチをつくりながらも無失点で抑えた。金子が打たれたことで「諦め」を口にする声がある一方、金子が復帰したことと機能している打線に希望を見出す声も多数出ている。

「とにかく少しでもチームに貢献したいと思ってマウンドに上がったんですが、期待に応えるピッチングをすることができず、申し訳ないですし、悔しいです。今日のようなピッチングは、最初で最後にしなければならないと思います」

 降板後のエースは自らのピッチングについてこんなコメントを出した。金子の口から「悔しい」という言葉が出るのは珍しい。本人の中で描いていたイメージからは程遠い内容になってしまったのだろう。

 肝心なのは次回の内容だ。このままいけば交流戦の30日広島戦、場所は同じ京セラドームになりそうだ。

 エース、復活の第一歩となるか――。ファンもみな、固唾を飲んで注目している。

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