故障、不調……想定外の事態をどう乗り切れるか? 今季問われるベイスターズの”地力”
セリーグ首位で交流戦を迎えるDeNA。しかし決して順風満帆なわけではない。他球団同様に故障や、主力選手の不調や離脱があったものの、ここまではその部分をしっかりとカバーできているからこそ、今の位置にいると言えるだろう。さて、打線の柱に成長した筒香が負傷交代となった。ベイスターズの地力が問われ続けている。
2015/05/27
ベースボールチャンネル編集部
主力が抜けても、誰かがカバーをする
そのニュースはベイスターズファンを落胆させたに違いない。
打の三冠王の主砲・筒香嘉智が、24日の阪神戦で太ももを負傷、途中交代した。
軽度の筋損傷だったのは不幸中の幸いだが、完治するまでは先発を外れ、代打での起用が予想される。
それにしても、だ。
なぜ、こうも、今年のベイスターズは、不運に見舞われてしまうのだろう。
一つ目は、開幕直後に明らかになったグリエルの契約解除問題だ。選手たちがどこまで彼に期待していたかはともかくとして、ファンにとっては一大事だった。
二つ目はもう一人の打の中心・梶谷隆幸の離脱(5月24日に先発復帰)。
筒香と並んで、チームになくてはならない存在であった梶谷の離脱は、痛手だったはずだ。
しかし、この二つの“一大事”を思い返すと、その後の落ち込みがなかったことが、今のベイスターズの快進撃を支えているとも受け取れる。
グリエルが入るポジションだったセカンドを守っていた石川雄洋は、グリエルの件から成績を徐々に上げた、今は打率.293をマークし、1番打者としてチームを引っ張っている。レギュラー然とした立居振舞いは、勇ましくさえある。
梶谷離脱の間は、代役の井手正太郎がその穴を埋めた。
さらには、筒香の調子が段階を経て上がっていき、梶谷の不在を感じさせなかった。
ある日の、バルディリスが残した言葉が耳に残る。
その言葉とは、ベイスターズの公式から発表されたものだが、今季のベイスターズの強さを物語っている。
「ヒーローインタビューに毎日違う選手が出てくることが大切。野球は一人でするスポーツではないし、それぞれの役割を果たすことが大事なんだから」