五十嵐、森福、岩嵜……パリーグ優勝へ不可欠なホークス中継ぎ陣の復調
10月に入ったが、いまだパリーグは優勝が決まっていない。一時はホークスの優勝も秒読み段階に入ったが、まさかの急失速。しかし、オリックスも決め手に欠き、逆マジックを点灯させるも、すぐに消滅した。ホークス優勝に向けてのポイント、それは中継ぎ陣の復調にある。
2014/09/29
気になる中継ぎ陣の不調
深刻なのは投手陣、とりわけ中継ぎ投手陣の不調だろう。ソフトバンクのQS率は56.64%でリーグで最も高いが、裏を返せば信頼できる救援陣がいたことの証でもある。
先発投手はこれまでにスタンリッジと中田賢一が11勝をあげ、攝津正も10勝と二桁勝利投手を3人擁してはいるが、先発投手の防御率はここまで3.74、最も良かった月でも8月の3.00で、月間1点台、2点台をマークすることもあるオリックス先発投手陣と比べると、見劣りする面はある。
一方、救援投手陣のチーム防御率はここまで2.38と先発投手のチーム防御率を上回っている。5月、7月の救援防御率は1点台、5月、8月には6勝と先発投手が作った試合を壊さず、ゲーム終盤の接戦をものにしてきた。
それが9月は防御率3.48で救援投手の勝利はなし。
ここまでチーム最多の62試合を投げ、8月には11試合に登板し防御率0.00だった五十嵐亮太が9月は11試合で3敗、防御率6.25と大乱調、森福允彦が月間防御率4.50、岩嵜翔が月間防御率5.23で、月間防御率2.25で好調をキープする森唯斗、月間防御率1.00の守護神、サファテへ継投する勝利の方程式が機能していない。
10月2日のオリックスとの今季最終戦は是が非でもとらねばならないゲームで、先発、救援の別なくつぎ込む文字通り”明日なき継投”の総力戦になるだろうが、問題はその先の戦い。
CSに向け五十嵐らの復調を待つのか、配置代えや新たな登用など新たな手を打つのか要注目になる。