「チームの成績不振は自分の力不足」オリックス 森脇監督休養へ
2日、都内のホテルで開かれたオリックスの会見で森脇浩司監督がチーム成績不振の責任をとり、休養を申し入れ、球団がこれを了承したことを発表した。本日の試合から福良淳一ヘッドコーチが監督代行を務めることになった。
2015/06/02
ベースボールチャンネル編集部
突然の申し入れも本人の意志は固く
2日、都内のホテルでオリックスの会見が開かれた。優勝候補の筆頭に挙げられながらここまでリーグ最下位に沈むチームの成績不振の責任をとり、森脇浩司監督が休養したいを申し入れ、球団がこれを了承。本日の試合から福良淳一ヘッドコーチが監督代行として指揮をとることが発表された。
会見には、瀬戸山隆三球団本部長と森脇監督が出席。
瀬戸山球団本部長は、「本日、本人からチーム成績不振の責任をとり休養したいと申し入れがありました。大変驚き、苦しい中で悩みながら精一杯指揮をとってもらっていたので、もう一度頑張ってもらいたい、思いとどまってもらいたいと慰留しましたが、本人の決断が固く受理しました。森脇監督には大変感謝しています」と、休養を了承した経緯を説明した。
森脇監督は、「大きな期待の中でスタートした今シーズン、ここまでの成績に対してこのタイミングで責任をとらしていただくという決意をしたことをこの場でお伝えしたいと思います。ここまで、本当にありがとうございました。まだまだ決着がついたわけではありませんが、チームを良い方向に動かしていくためには手遅れになる前に、私が身を引くことでチームが良い方向にまた加速すればと思い、今朝伝えました。一昨年、昨年と本当に選手は成長しましたし、今シーズンは、オーナーはじめフロントの方々に申し分ない十分な戦力を与えていただきながら、現時点で十分な成績が残せていないことは、ただただ私の力不足だと思います。今後、オリックスが大きな変化を見せて邁進していくことを少し距離を置いて応援していきたいと思います」とここまでのチーム成績不振の責任を重く受け止めていた。
2012年10月からオリックスの監督に就任した森脇監督は、昨シーズンはソフトバンクと激しい優勝争いを繰り広げ、惜しくも2位に終わりながらもチームを躍進させた。昨シーズン逃した優勝をつかむため、オフには過去最大ともいえる大型補強を敢行。開幕前は断トツの優勝候補として大きな注目を集めていた。しかし、故障者が相次ぎ主力の不振もあり、5月31日試合終了時点で19勝34敗1分の借金15で開幕から一度も浮上することなく最下位に沈んでいた。
目に涙を浮かべているようにも見えた森脇監督は最後にファンとチームへの思いを語った。
「ファンの方には、一昨年も昨年も本当に温かい大きな声援をいただいていたんですけど、今年はそれにも増して素晴らしいご声援をいただきました。ファンの方にはここまで支えていただき心からお礼を申し上げたいと思っています。そして、ここまでの低迷に関しましてはお詫び申し上げたいとも思います。ここまではなかなかファンの方に喜んでもらえるような戦いはできていませんでしたが、今日以降は必ずファンの方の気持ちに応えるような戦いをし、ファンの方とともにクライマックスシリーズで躍動してくれると信じています。必ずオリックスは最後はみんなで喜びを分かちえるシーズンになると願っています」
優勝候補大本命のチームの低迷、監督のシーズン中盤での休養。想定外の事態が続くオリックスが今日から福良監督代行とともにどういう戦いをしていくか。まずは敵地での巨人3連戦に注目したい。