DeNA 鬼門の交流戦も中盤へ 浮沈のカギ握る1番・石川雄洋
交流戦が開幕し7試合を終えたベイスターズは3勝4敗。昨シーズンの交流戦(13勝11敗)以外は例年大きく負け越しており、チームにとって鬼門ともいえるが、ここまでセリーグ首位をキープしている。
2015/06/03
ベースボールチャンネル編集部
好不調の波を最小限にすることが重要
ただ、懸念がないわけでもない。
元々開幕前の構想ではセカンドはグリエルで、石川はセンターへのコンバートかあるいはグリエルの控えという位置づけだった。
グリエルの契約解除でセカンドのメインが石川になったものの、その石川のリザーブは非常に心許ないのが現状である。
セカンドのリザーブの候補となるのは下記の選手だろうか。
(選手の成績は6月2日の試合終了後の成績)
白崎 浩之 32試合 打率.267 OPS.691
飛雄馬 29試合 打率.246 OPS.633
山崎 憲晴 10試合 打率.133 OPS.411
内村 賢介※ 35試合 打率.233 OPS.567
山下 幸輝※ 31試合 打率.216 OPS.651
柳田 殖生※ 28試合 打率.232 OPS.624
※ファームの成績(ファームの成績は5月31日試合終了時点での成績)
現在レギュラー争いが繰り広げられているショートからセカンドに回してくるか、ファームからの昇格ということになるだろうが、守備面はともかく打撃面では大きな穴となりそうだ。
元々石川は好不調の波が激しいタイプで、ここ3年間の月間打率を見ても、好調な月と不調な月では打率に極端な差が出ている。
2014年 好調月打率.323 不調月打率.152
2013年 好調月打率.397 不調月打率.209
2012年 好調月打率.365 不調月打率.143
ただ、現在不調の気配がない石川を今から心配するというのも野暮な話。
不調を迎えていないものの、逆にまだ絶好調期も迎えておらず、これからさらに数字を伸ばす可能性もある。
好調の際は、引っ張るだけでなく、ファールで粘りながら好球を待ち、天才的な流し打ちも見せる石川。不調期をできる限り短くすることができれば、相当の数字を残せるポテンシャルは十分秘めている。
ここ数年レギュラー陣が毎年目まぐるしく変わる中、野手ではただ一人低迷期から長くレギュラーを務めているだけに、今年のチームの躍進に一番手応えとやりがいを感じているのは石川ではないだろうか。
普段はプレー中に喜怒哀楽をあまり出さないクールな印象だが、勝負所ではヘッドスライディングも厭わない熱いハートの持ち主。
先述したようにベイスターズの得点は、いかにして筒香の前にランナーをためるかどうかにかかっている。
チームとともに成長してきたフランチャイズプレイヤー。石川の存在と調子が今後のベイスターズの浮沈のカギを握っている。
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