10.2パリーグ天王山の勝敗を分けるポイントは攻撃陣。ソフトバンクの打”線”か、オリックスの”足”か
セリーグの熾烈な2・3位争いの翌日は、パリーグのペナントシリーズの天王山を迎える。ソフトバンクが勝てば、優勝。オリックスが勝てば、逆王手となる。まさに両者総力戦で臨むこの一戦。勝利には、やはり攻撃陣の奮起が必要だ。9月に入り、やや湿りがちな両チームの攻撃陣のデータを紐解くと、天王山を制するポイントが見えてきた。
2014/10/01
打線全体が下降線のオリックスで注目は盗塁数の増加。足を絡ませて得点へつなげたい
オリックスも8月.274から、9月.243と月間チーム打率を大きく下げたが、ソフトバンクと異なり、チーム本塁打も20本から14本に減った。
9月のオリックスは打線全体が後退局面にあったということだろう。一発で点が取れない、安打がつながらないというなか、注目したいのが、盗塁数の増加だ。
8月15個から9月23個と増やし、チーム盗塁数はソフトバンクに1個差まで迫っており、足を絡めたチャンスメイクを試みている跡がうかがえる。
ソフトバンク捕手の盗塁阻止率は鶴岡慎也がリーグ2位の.390、細川亨が4位の.261だが、オリックスのチーム盗塁121のうち27個ソフトバンク戦で走っており、これはチーム別ではトップになる。
8月半ば、9月初めのソフトバンクとの首位攻防ではT-岡田が単独スチールを敢行するなど、足を使った意外性のある攻撃は森脇采配の特徴と言えるかもしれない。
ヘルマン(30個)、糸井嘉男(30個)、安達了一(26個)と盗塁20個超の選手たちのほか、坂口智隆(3個)川端崇義(6個)、平野恵一(5個)ら数は少ないが足の使える選手たちが揃っている。
最後の大一番でも足を絡めた攻撃で、ソフトバンク投手陣をかく乱する策に出るかもしれない。