4球団競合の根尾昂と小園海斗、記録ずくめの阪神・近本光司…ドラフト目前、2018年ドラ1の今季を振り返る
2019/10/07
セ・リーグ
今季セ・リーグのドラ1ルーキーは6人全員が1軍出場を果たした。阪神タイガースの近本光司外野手は、長嶋茂雄氏が保持していたリーグ新人記録を塗り替える159安打をマーク。読売ジャイアンツの髙橋優貴投手、横浜DeNAベイスターズの上茶谷大河投手は即戦力として、チームの上位進出に貢献した。
<読売ジャイアンツ>
髙橋優貴投手(八戸学院大)
外れ外れ1位で巨人が獲得した髙橋。4月4日の阪神戦で、6回1失点と好投し、初登板初勝利を記録した。以降は、貴重な先発左腕として18試合にいずれも先発登板し、5勝を挙げている。特に阪神戦では、5登板27回1/3を投げて、防御率1点台と得意にした。
<横浜DeNAベイスターズ>
上茶谷大河投手(東洋大)
1年目から先発ローテーション入りした上茶谷は、新人ながら134回を投げ、7勝をマーク。奪三振も3桁の102を数えた。6月1日のヤクルト戦ではプロ初完投・初完封を記録。エース級の左腕を揃えるDeNAにとって貴重な右腕であり、チームの躍進に大きく貢献している。
<東京ヤクルトスワローズ>
清水昇投手(国学院大)
投手力に課題を抱えるヤクルトにとって即戦力の期待をかけられた清水だったが、1軍では防御率7.27と精彩を欠いた。それでもファームで17試合に登板し、5勝を挙げるなど経験を積んだ。今季の経験を糧とし、お預けとなったプロ初勝利、さらには先発ローテーション入りに向けて来季の活躍が期待される。
<阪神タイガース>
近本光司外野手(大阪ガス)
近本は、開幕戦から「2番・中堅」でスタメンを勝ち取ると、4月中旬からはリードオフマンに抜擢。4月18日(対ヤクルト)から5月2日(対広島)まで13試合連続安打を放つなど安打を量産した。リーグ外野手部門2位で選出されたオールスターゲームでは、第2戦でサイクル安打(5打数5安打)をマークし、MVPを獲得。シーズン成績では、セ・リーグ新人安打記録を更新し、赤星憲広氏以来史上2人目となる新人での盗塁王(36盗塁)にも輝いた。
<広島東洋カープ>
小園海斗内野手(報徳学園高)
遊撃手のレギュラー田中広輔内野手の大不振もあり、6月20日のロッテ戦で1軍デビュー。「1番・遊撃」としてスタメンに名を連ねた。また、フレッシュオールスターでは、同期の吉田輝から先頭打者本塁打を放つなどの活躍で、MVPを獲得した。本塁打も4本をマークするなどパンチ力も光り、来季以降の活躍に注目だ。
<中日ドラゴンズ>
根尾昂内野手(大阪桐蔭高)
4球団競合の末、中日に入団した根尾。投手としての評価も高かったが、プロでは遊撃手一本化を図った。1月に肉離れで出遅れ、開幕は2軍スタート。ファームでは規定打席に到達するなど、着実に経験を積んだ。シーズン最終盤では1軍デビューを飾るなど、来季に向けて期待が膨らむ。