12球団の人口ピラミッドは? 年齢構成からみるドラフト会議、ストーブリーグの補強ポイント<セ・リーグ編>
2019/10/10
広島東洋カープ
満25歳未満:投手18人、捕手2人、内野手7人、外野手3人
~満30歳未満:投手14人、捕手2人、内野手8人、外野手4人
~満35歳未満:投手6人、捕手2人、内野手3人、外野手2人
満35歳以上:投手2人、捕手1人、内野手0人、外野手2人
今年こそBクラスの4位でシーズンを終えたものの、若手主体のチーム編成で、将来性は十分にある。投手陣は、引退の永川と助っ人4投手を除けば、最年長は野村祐輔ら今年30歳の代。野村、大瀬良、九里、床田ら大卒組が先発の軸を担っており、ここにアドゥワ誠や山口翔らフレッシュな力が加われば、バランスの良い構成になりそうだ。
野手では、フリーエージェント(FA)で移籍の可能性がある會澤翼に代わる捕手の台頭は望まれる。今季は磯村嘉孝が65試合に出場し、うち30試合でマスクを被った一方、坂倉将吾、中村奨成らが捕手として育つまでにはもう少し時間を要しそうだ。
内野手は、今季不振に陥った田中広輔、メジャー志向の強い菊池涼介らが不安要素としてある。また来季30代の外野手は長野と松山のみ。鈴木誠也という大きな軸がいるものの、西川龍馬の配置次第では、外野手は今オフ補強しておきたいポイントとなりそうだ。
また、アカデミーの努力が実を結び、外国人選手の年齢層が幅広い。外から獲ってくる選手と自前で育て上げる選手のバランスがよく、ギャンブル要素のある新外国人頼みの編成ではないところが強みだ。
阪神タイガース
満25歳未満:投手12人、捕手0人、内野手4人、外野手2人
~満30歳未満:投手16人、捕手5人、内野手6人、外野手5人
~満35歳未満:投手5人、捕手1人、内野手6人、外野手2人
満35歳以上:投手5人、捕手1人、内野手1人、外野手2人
阪神は、投手の若返りが進んだシーズンだった。先発では、青柳や高橋遥が台頭し、大事な試合を任される場面も多かった。来季以降、望月や才木が本格的にローテーションに食い込んでこれば、いっそう厚みを増す。また救援陣では、島本が台頭し、岩崎の安定感、守屋の働きも光った。だが、能見、藤川らベテラン依存の体制は抜け出せておらず、新たな守護神を抜てきする必要はありそうだ。
一方、野手陣は、最も多い24~26歳の世代の選手がほとんど大卒で、まだ経験が長くない。近年のドラフトで近本、大山、高山らを1位指名したが、まだ発展途上。福留と糸井の後継者問題も解決しておらず、ただ20代中盤の選手を増やす結果になっている。ほかの世代をおろそかにしていると長期的な勝利にはつながらない。ドラフトでは高卒野手を指名すべきだろう。