スラッガー筒香嘉智のMLB挑戦、極端な米評価「最も優れた攻撃的才能」「大谷翔平ほどの需要はない」
2019/10/09
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今オフは実力派外野手のFA選手多数…獲得の可能性あるのは5球団?
今オフにメジャー挑戦の意思を表明している横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智外野手について、これまでに多くの米メディアが特集記事を組んで日本を代表するスラッガーへの関心の高さをうかがわせている。
米公式サイト『MLB.com』では7日(日本時間8日)、「MLBの才能の温床となった場所の1つが日本である」としながら、「メジャーリーグでのキャリアを夢見ている次の日本人選手は筒香嘉智だ」と紹介した。
しかし、同時に今オフはフリーエージェント(FA)となる外野手が多く、中でもブレット・ガードナー(ニューヨーク・ヤンキース)、マーセル・オスーナ(セントルイス・カージナルス)、ニコラス・カステヤノス(シカゴ・カブス)、コール・カルフーン(ロサンゼルス・エンゼルス)と実力者がそろう中で契約を争うことになると予想されている。
また、米メディア『Last Ward On Sports』では、「メジャーリーグで長い間切望されていた選手。日本で最も優れた攻撃的才能を持っている」と評価。「2019年は最高の年ではなかったものの、29本塁打、長打率.511を記録。OPS(出塁率+長打率).899は日本の打者では6位にランクしている」と本調子でないシーズンでも持ち前の長打力を発揮したとして改めて能力の高さを特筆している。
そんな中、米メディア『CBSスポーツ』では筒香を獲得する可能性があるとされる球団を挙げており、シカゴ・ホワイトソックス、クリーブランド・インディアンス、コロラド・ロッキーズ、サンフランシスコ・ジャイアンツ、そしてシアトル・マリナーズの5球団がそこに名を連ねた。
しかし、前述の『Last Ward On Sports』では、2018年からエンゼルスに移籍した「二刀流」大谷翔平選手とも比較しながら「大谷ほどの需要はない」とバッサリ。さらに「シアトル・マリナーズのジェリー・ディポートGMは常に日本の才能を求めているが、彼自身は今オフは大きな動きはないだろうと話している」と獲得へ向けて消極的な姿勢であることを紹介している。
そして同サイトは「28歳という年齢、守備力の乏しさ」とともに、欠点として三振数の多さに着目。長打力を評価する一方で、「今季は141三振を喫し、これは過去10年で最も多かった。平均して1試合毎に1度三振をする割合だ」としている。
確かに、筒香が今季131試合の出場で残した打率.272、29本塁打、79打点、141三振は物足りない数字かもしれないが、先日行われた阪神タイガースとのクライマックスシリーズ・ファーストステージでは第1戦、第2戦と2試合連続本塁打をマークするなど主砲としての存在感を発揮。野球日本代表「侍ジャパン」での国際試合の経験も多いだけに、どの球団へ移籍したとしても、米メディアのマイナス評価を覆す適応と活躍が期待される。