構想しておくべき「次の4番」。攻撃型2番、大田泰示も適任者の一人【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#112】
ファイターズに移籍して3年目。攻撃的2番打者として大田泰示は、すっかりチームの顔となった。長打も期待できる大田は、次の4番候補の一人ではないか。
2019/10/14
中田を脅かす4番に
ファイターズに移籍して3年、今やバリバリの中心選手だ。もう主力すぎて、大田泰示がいなかった頃はどうやってオーダー組んでたのかわからないほどだ。オールスターの時期にケガすることが重なり、(本来なら出場できていたはずの)ひのき舞台に立てていない。でも、もはやパの看板スターだと思う。あのファサーッとした前髪で女子に人気がある。知り合いのファイターズ女子に聞くと「色気がある」そうだ。なるほどなぁー。
2019シーズンの打撃成績は132試合出場557打数161安打、打率.289、20本塁打、77打点である。ちなみに犠飛は5、犠打は0、長打率は.451だ。いわゆる「攻撃的2番打者」の典型なのだが、ほぼ2割9分打ってホームラン20は、立派に4番バッターでも通る数字じゃないか。本当に4番で稼働したら、同じ数字でも打点がはね上がるはずだ。
だからシーズン後半、中田が出られなくなったとき、4番の適任者は大田泰示だったのだ。僕は確実に機能したと思う。だけど、大田を4番に使うと「攻撃的2番」が不在になり、打線全体が小粒になる。大田4番は僕でも考えつくくらいだから栗山監督が検討しないわけない。のど元まで「大田4番」が出かかっていたはずだ。そこをグッとこらえて、清宮幸太郎に成長の機会を与えたのだろう。
これはどういうことを意味するかというと、中田もうかうかしていられないってことだ。これまで中田の4番は不動のもので簡単には動かさなかった。が、今季、栗山さんは動かしたのだ。近藤健介が4番に入る試合があった。中田不在時は前述のように清宮が入った。
僕はいずれ中田が下位を打つ日が来ることを覚悟しておかなきゃなぁと思うのだ。例えば西武の中村剛也だ。4番中村剛也がずっと聖域化していたら山川穂高の出現はなかった(もしくは遅れた)かもしれない。西武は中村剛也が下位にいることで迫力が何倍にもなる。
「次の4番」を構想しておくべきなのだ。当然、近藤健介はその候補だ。清宮もそれを目指している。でも、僕は適任者を忘れていませんかと言いたい。大田泰示。4番が似合うと思うけどなぁ。彼の実力は「タイシたもの」だ。もうそれは「定期」ツイートしてる僕がいちばん知ってる。
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