2019ドラフト指名選手、スカウトが注目したポイントは? 球団コメントを一挙公開<パ・リーグ>
プロ野球ドラフト会議が17日、東京都内で開かれた。千葉ロッテマリーンズが4球団競合の末、佐々木朗希投手(大船渡高)との交渉権獲得に成功。東京ヤクルトスワローズは3球団が1位指名した奥川恭伸投手(星稜高)との交渉権を獲得するなど、12球団で107選手(育成含む)が指名された。各球団は候補者のどこに注目して指名を決めたのか。担当スカウトと球団のコメントを紹介する。
2019/10/18
Getty Images
オリックス・バファローズ
1.宮城大弥・投手(興南高)
172センチ・80キロ、左投左打
担当スカウト:縞田拓弥
MAX149キロの本格派左腕。力強い球質、インステップから投げる球は威力抜群で、中学時代から世界大会を経験しており、ハートの強さも持っている将来性抜群の投手。
2.紅林弘太郎・内野手(駿河総合高)
186センチ・82キロ、右投右打
担当スカウト:牧田勝吾
グラブ捌きが柔らかく、肩の強さが魅力で、バッティングにおいても広角に長打を打つことができる。将来の中心選手として、大きな期待がかかる大型内野手。
3.村西良太・投手(近畿大)
174センチ・76キロ、右投左打
担当スカウト:内匠政博
サイドハンドからMAX148キロの力のあるストレートは魅力十分。多彩な変化球を操り、特にカットボールのキレ味は抜群。将来性も豊かで、更なるレベルアップにも期待できる投手。
4.前佑囲斗・投手(津田学園高)
182センチ・88キロ、右投右打
担当スカウト:谷口悦司
150キロを超えるストレートが最大の武器。野球に対してストイックに取り組む姿勢も素晴らしく、伸びしろも大きい。近い将来、先発ローテーション入りも期待できる投手。
5.勝俣翔貴・内野手(国際武道大)
178センチ・84キロ、右投左打
担当スカウト:牧田勝吾
U18では4番、U22では3番を担う。積極性とパンチ力のある打撃が魅力の大型内野手。将来の主軸候補として大きな期待がかかる選手。
◇育成
1.佐藤一磨・投手(横浜隼人高)
189センチ・88キロ、左投左打
担当スカウト:中川隆治
長身から角度のあるMAX146キロのスピンの効いたストレートが魅力の投手。落差のあるスライダー、チェンジアップは武器になる球種。将来、大きく伸びる可能性を秘める大型左腕。
2.谷岡楓太・投手(武田高)
176センチ・82キロ、右投右打
担当スカウト:山口和男
ボールが強く、身体能力が高い。向上心、好奇心も旺盛で視野の広さも素晴らしい、将来性豊かな投手。
3.中田惟斗・投手(大阪桐蔭高)
181センチ・90キロ、右投右打
担当スカウト:谷口悦司
角度のあるストレートと、独特な軌道を描くスライダーが持ち味。ホームベースを縦、横、奥行きと大きく使える球種、球質があり身体にも馬力がある。緊張した場面でも力が発揮できるタイプで、打者に向かっていく強気な投球スタイルが魅力的な投手。
4.平野大和・外野手(日章学園高)
177センチ・78キロ、右投右打
担当スカウト:縞田拓弥
特に足が魅力で、加速するまでが速く50メートル5秒8を誇る。身体能力が非常に高く、走攻守3拍子揃っている将来性豊かな外野手。
5.鶴見凌也・捕手(常盤大高)
174センチ・75キロ、右投右打
担当スカウト:牧田勝吾
夏の大会では投手として143キロのストレートを投げるなど、肩とコントロールの良さが魅力の捕手。視野の広さも優れており、将来の正捕手として期待がかかる選手。
6.大下誠一郎・内野手(白鴎大)
171センチ・89キロ、右投右打
担当スカウト:牧田勝吾
フルスイングが持ち味の右の強打者。常に全力プレーでチームを牽引するなど、リーダーシップもあり将来的にはチームの中心選手として活躍が期待される選手。
7.佐藤優悟・外野手(仙台大)
182センチ・90キロ、右投右打
担当スカウト:上村和裕
身体能力が高く、3拍子揃った好素材。逆方向にも長打が打てるパンチ力が持ち味の選手。
8.松山真之・投手(富山GRNサンダーバーズ)
174センチ・76キロ、右投右打
担当スカウト:内匠政博
スピンの効いたMAX146キロの伸びのあるストレートが最大の武器。スライダーと鋭く落ちるフォークも魅力十分の将来性豊かな投手。
北海道日本ハムファイターズ
1.河野竜生・投手(JFE西日本)
174センチ・82キロ、左投左打
担当スカウト:加藤竜人
社会人No.1左腕で、即戦力として1年目から期待が大きい。140キロ台後半の速球を軸に、変化球も精度が高く、緩急を生かした投球スタイルで完成度の高さはトップクラス。高校1年生時から名門のマウンドを任されるなど第一線を走り続けており、経験値を生かして1軍で通用する逸材だ。21歳という若さも魅力で、さらなる進化も見込める。
2.立野和明・投手(東海理化)
181センチ・82キロ、右投右打
担当スカウト:熊崎誠也
手足が長くダイナミックなフォームの本格派で、スピンの効いた速球で抑え込む。昨年の日本選手権で150キロをマークし、延長12回を投げきって注目を集めた。低めの制球力にも秀で、落差のあるスプリットも武器。変化球の種類も豊富で、打者に的を絞らせない投球が光る。期待十分の即戦力右腕。
3.上野響平・内野手(京都国際高)
172センチ・68キロ、右投右打
担当スカウト:熊崎誠也
小柄ではあるが、将来性あふれる遊撃手として高く評価。守備力は高校生ではトップクラスで、洗練されたグラブさばき、フットワークなど一連の動作は、見るものを魅了する。リードオフマンを務めるなど打者としても成長途上にある。主将を託されたリーダーシップ、意識も高く、次代を引っ張る内野手の主力候補として期待している。
4.鈴木健矢・投手(JX-ENEOS)
176センチ・82キロ、右投左打
担当スカウト:坂本晃一
変則的な右サイドスローからキレのある球を投げ込む。木更津総合高に入学後、上手投げからサイドハンドに転向すると素質が開花。3年春の甲子園にも出場した。2017年には10代で侍ジャパン社会人代表に選出されるなど成長著しい。スライダーを内外角に投げ分ける制球力に加え、空振りを奪えるチェンジアップも武器。
5.望月大希・投手(創価大)
187センチ・85キロ、右投右打
担当スカウト:西俊児
187センチの長身から繰り出す速球が魅力の本格派右腕。最速は146キロながら、真上から投げ下ろすフォームで球筋に角度があり、打者にとって打ちづらさを感じるピッチャーだ。スライダー、チェンジアップなど変化球にもキレがある。高いポテンシャルを持ち、プロでさらに化ける可能性を秘める。
6.梅林優貴・捕手(広島文化学園大)
173センチ・85キロ、右投右打
担当スカウト:加藤竜人
秋季リーグ戦でサイクルヒットを放つなどキャプテンとしてチームをけん引する強肩捕手。2年時に正捕手の座を射止めると、春のリーグ戦でMVPに輝いた。その後もベストナインを受賞するなど2部リーグながら着実に実績を積み上げてきた。これまで注目度は高くなかったが、プロで力を発揮する資質にあふれる。
7.片岡奨人・外野手(東日本国際大)
184センチ・78キロ、右投左打
担当スカウト:白井康勝
今春まで主将を務め、南東北大学リーグ4季連続優勝を達成。打率4割超えの活躍で初のMVPにも輝いた。巧みなバットコントロールで広角に打ち分ける左打者。強い肩と脚力も兼ね備え、安定した守備も光る。札幌日大高時代は全道大会4強が最高成績だったが、着実に力をつけた。アグレッシブで強気な性格もプロ向きだ。
◇育成
1.宮田輝星・外野手(福岡大)
177センチ・69キロ、右投両打
担当スカウト:林孝哉
50メートル5秒台の俊足が売りの両打ちの外野手。右打席ではコンパクトなスイングを見せ、左打席では内野安打も狙えるなど、脚力を生かしたスイッチヒッターとして存在感を発揮。強肩が武器の守備も安定感がある。自らの存在価値を高めた「足」を生かした活躍に期待がかかる。
2.樋口龍之介・内野手(新潟アルビレックス・ベースボールクラブ)
168センチ・84キロ、右投右打
担当スカウト:多田野数人
横浜高では柳裕也投手(中日)と同世代の内野手。1つ上の世代となる近藤健介選手を目標にバッティングに磨きをかけてきた。今季のリーグ戦では打率、打点、本塁打いずれもトップクラスの好成績を残した。力強いスイングとガッツあふれるプレーが魅力のスラッガー。
3.長谷川凌汰・投手(新潟アルビレックス・ベースボールクラブ)
188センチ・98キロ、右投左打
担当スカウト:多田野数人
最速153キロを誇るBCリーグNo.1右腕。大型の本格派でスライダー、フォーク、カーブでのコンビネーションを生かしたスタイルで、先発と中継ぎの両面での適性を併せ持つ。昨年指名漏れした悔しさをバネに、今年さらに総合力を上積み。同リーグで11勝を挙げ、北海道日本ハムファイターズOBの清水章夫監督とのプロ入りの約束を果たした。