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「日ハムっぽい」侍ジャパンで特徴が輝く、3番・近藤健介の起用【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#114】

「日ハムっぽい侍」の首脳陣で構成される稲葉ジャパンで、ファイターズから唯一選出されたのが近藤健介だ。プレミア12では3番を任されているが、コンスケらしい役割でチームに貢献している。

2019/11/09

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コーチングスタッフにポスト栗山?

「さぁ、次は野球だ!」のCMにはちょっと照れるけど、始まるとけっこう楽しく見てしまうプレミア12である。侍ジャパン(という言い方にも毎回、ちょっと照れるけど)はオープニングラウンド(B組)を全勝で終え、いよいよスーパーラウンドに駒を進める。プロ野球ファンの面白いところは、各チームのファンが基本的に「うちの子」の心配ばっかりしているところだ。特に最初のベネズエラ戦が顕著だった。僕のツイッターのタイムラインが「うちの子」の心配で埋め尽くされた。みんな何となく選手の親戚気分だ。可愛い「うちの子」は日の丸をつけてちゃんとプレーできるだろうか。凡ミスをして「戦犯」などど叩かれないだろうか。(選手を出していない)阪神とロッテのファンは多少複雑だと思うが、プロ野球ファンはあくまで「プロ野球の枠組み」で日本代表を見つめるのだと思う。
 
 で、ファイターズファンだが、これが面白いのだ。日本代表選手は近藤健介たった1人だ。台湾代表戦では相手チームに王柏融がいたけれど、それをカウントしてもたった2人。なのに皆、熱視線を注いでいる。だってこの代表チームは「稲葉ジャパン」なのだ。監督は稲葉篤紀、ヘッド兼打撃コーチが金子誠、投手コーチが建山義紀。こんな「日ハムっぽい侍」が組織されたことがあるか。基本、この編成で東京2020の野球競技が戦われる。そんな「日ハムっぽい五輪代表」アリなのか! 今、マラソンと競歩の札幌開催で世間的には大騒ぎだが、実は「日ハムっぽい侍」問題のほうが札幌市民の胸を熱くしている可能性がある。
 
 ※尚、個人的にはこの稲葉、金子、建山の三氏のなかに、「ポスト栗山」のファイターズ監督候補がいるんじゃないかなぁと思っている。で、栗山さんは将来、勇退されたらフロント入りだろうか。まぁ、そういう目線で見てもプレミア12、東京2020は非常に面白い。
 
 もっとも実際のゲームのなかでは、そりゃ近藤健介に注目だ。プレミア12では3番バッター。返すバッティングもできるが、今大会はここまで4番鈴木誠也が絶好調だから繋ぎの役割に徹している。真骨頂は高い出塁率だ。オープニングラウンド初戦・ベネズエラ戦の5打席4四球(その1つが押し出し決勝点)は面目躍如だった。開幕戦の緊張感や、実戦から遠ざかった試合勘の問題からベネズエラ戦がいちばん難しい試合だった。あの試合は日本代表が冷静にストライクボールを見極め、四球を選んだことが勝利に結びついた。近藤健介はその象徴だった。グッジョブである。

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