卓越した選球眼。1000四球達成者で最少の本塁打数、ボール球を振らない自制心……去就注目の鳥谷敬が阪神でうち立てた偉業
今オフ、鳥谷敬内野手が16年間にわたって支えてきた阪神タイガースを退団した。2020年も現役を続行する意思を表明しており、その去就が注目されている。全5回にわたって、阪神時代に成し遂げた偉業を紹介する本企画。第2回は、四球の記録だ。
2020/01/17
Getty Images
最多四球3回、150本塁打未満の1000四球は唯一
鳥谷は、選球眼の優れた選手としても知られる。2年目の2005年に全試合出場を果たすと、翌06年からは最多四球ランキング上位の常連となる。2011年からは、3年連続でリーグトップの四球をマーク。2013年には球団記録となる104四球を選び、同年にNPB記録の60本塁打を放ったバレンティン(当時ヤクルト)の103四球を上回った。
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2017年10月10日の中日ドラゴンズ戦では、プロ野球史上15人目となる通算1000四球を達成。2019シーズン終了時点では、1046四球まで数を伸ばしている。
一発のある強打者に対して多く記録される傾向のある四球だが、1000四球達成者の中で鳥谷の通算138本塁打は最少。次いで立浪和義氏の171本、福本豊氏の208本と続くことから、その少なさは明らかだ。また長打率の通算.395も、谷繫元信氏の.368に次いで低い数字となっている。
一方で、四球率(四球を一つ選ぶのに必要な打席数)は8.27と、通算四球数上位選手の中でも高い水準を誇っており、いかに鳥谷の選球眼が優れているかが見て取れるだろう。
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<シーズン四球数の推移>
2004年21個
2005年53個
2006年60個(リーグ9位)
2007年63個(リーグ8位)
2008年68個(リーグ4位)
2009年65個(リーグ6位)
2010年66個(リーグ4位)
2011年78個(リーグ1位)
2012年94個(リーグ1位)
2013年104個(リーグ1位)
2014年87個(リーグ2位)
2015年89個(リーグ2位)
2016年75個(リーグ6位)
2017年77個(リーグ5位)
2018年34個
2019年12個