2010年はホークス育成出身“黄金世代”。大卒出身選手も増加傾向…ソフトバンク、育成ドラフト指名から支配下へと這い上がった選手達【第2回】
福岡ソフトバンクホークスの育成契約から1軍戦力に育て上げる手腕が高く評価されている。16日には尾形崇斗投手とリチャード内野手を支配下登録するなど、どんどん新しい芽が出てくる。過去に育成から支配下へ上がった選手の変遷を追い、ドラフト指名戦略や育成方針などを探る。全3回の第2回。
2020/03/23
大卒選手が増加した2011年以降
2011年から2016年までの間に指名され、支配下契約を勝ち取った選手達だ。先ほど紹介した年代と比較すると、大卒の選手が増加し、社会人・独立リーグ出身の選手が減少している。
特に大卒の石川柊太投手は、3年目に支配下登録を勝ち取ると、昨年までに78試合に登板。21勝9敗、防御率.3.42の成績を残している。また、トレードで阪神タイガースに移籍した飯田優也投手も大卒の選手だ。これは、育成出身選手の活躍により、本指名にかからなかった大卒選手が、社会人野球の道だけでなく育成選手からプロを目指すという道を受け入れやすくなったことに起因するとも考えられそうだ。
しかし、育成選手指名全体を見ると、実に6割近くを高卒の選手が占めていた。二保や2010年世代の活躍により、高校生を中心としつつ、次いで、実績は乏しいために本指名しづらい大学生を指名するということを基本線としている傾向が見受けられる。
また、支配下契約を結んだ選手は19人中7人となっていて、支配下の確率は減少している。これは、選手層が厚くなり、競争率が高くなったことが要因だと言えるだろう。
(第3回につづく)
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