ソフトバンク中南米担当スカウトが語る優良助っ人獲得の舞台裏。地道に「自分自身の足で長い時間をかけて」
常勝軍団の福岡ソフトバンクホークス。その強さを支えているのが外国人選手のスカウティングにある。昨年は、ユリスベル・グラシアル内野手が日本シリーズMVPに輝く活躍をみせた。ほかにもスアレス、デスパイネらの獲得に尽力した萩原健太中南米担当スカウトに話を聞いた。(取材・文:高橋康光)
2020/04/02
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「次に続く人の道作りに」
自身の活動に強いプライドを持つ萩原スカウトだけに、その内にある覚悟もまた強烈だ。
「選手同様にスカウトも1年契約です。いつクビを切られてもおかしくないという覚悟でやっています。私の仕事ぶり次第で、中南米にスカウトを置く必要はないなとか、やっぱりプロ経験のないスカウトはダメだな、ということにも繋がりかねないと思っています。ですから、自分のがんばりが次に続く人の道作りに繋がると思っていますし、それがモチベーションのひとつになっています」
なぜ萩原スカウトがここまで”当たり”助っ人選手を獲得できるのかを、その覚悟から一端を垣間見た。そして、いち早く萩原スカウトの招聘に動いたソフトバンクの先見性もまた大いに評価すべき点であろう。同チームの中南米地域での優位性が揺らぐことは当分なさそうだ。萩原スカウトが次に日本一軍団に連れてくるのはどんな選手なのだろうか、興味が尽きない。
高橋康光
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