【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】クライマックスシリーズ、ファーストステージは下位チームが有利?
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。第6回目は「クライマックスシリーズファーストステージ」についてだ。
2014/10/06
ファーストステージでは、なぜか2位チームのほうが3位チームに分が悪い
さて、過去のファーストステージの数字を見ると、セは五分五分、パは2位チームが負け越している。
ファーストステージの勝敗をリーグ別、球団別に見ていこう。
まずはパリーグだ。
1度しか出場していない楽天が2勝、ロッテは圧倒的な勝率。今シーズン出場する日本ハムは2勝2敗、オリックスは2008年に2敗で敗退している。
これだけを見る限り、3位の日本ハムのほうが有利ということになる。
11日の京セラドームでの第1戦はオリックス戦2勝の大谷翔平と金子千尋の投げ合いか。金子は今年日ハムには0勝2敗だがERAは2.91と悪くない。
160km/h超の大谷と、7色の魔球の金子。今季、この顔合わせはなかった。どんな結末になるだろうか。
続いてセリーグも見てみよう。
広島は昨年ファーストステージで阪神を下した。今年も同じ顔合わせだ。阪神はクライマックスシリーズが導入されてから、ポストシーズンで1勝しかあげていない。毎年、シーズン終盤にブレーキがかかるチームの体質に問題があるのかもしれない。
甲子園でやるか、マツダスタジアムでやるかは今日の広島-巨人最終戦で決まる。ともに熱狂的なファンを持つだけに、本拠地開催できるか否か。この要素も大きい。
阪神は、広島に6勝している藤浪晋太郎ではないか。彼はセリーグの他球団からは3勝しかしていない。広島は阪神には1勝しかしていないが、前田健太で決まりだろう。
ファーストステージは、3回戦、2勝で決まる。とにかく初戦を抑えたチームが圧倒的に有利だ。ともにエースを立てて、必勝の体制で臨むことになる。