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一流アスリートに共通する傾向 菊池雄星がグレードアップする3つ目の要素【中島大輔 One~この1球をクローズアップ】

菊池雄星が好調だ。7月5日のロッテ戦では、ストレート・変化球ともに申し分なし。そこにさらに3つ目の要素が加わろうとしている。菊池の進化を予感させる、そんな象徴的な場面を取り上げたい。5回の先頭打者で迎えた根元俊一との対決だ。

2015/07/07

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ベースボールチャンネル編集部



菊池、進化の予感

 先日、近鉄やメジャーリーグでクローザーなどとして活躍し、現在は中日で指導する大塚晶文2軍投手コーチと話す機会があった。大塚コーチは自身の現役時代を振り返り、優れたアスリートもビジネスパーソンもPDCAをしっかり回していると話していた。

 菊池もこの例に漏れない。計画、実行、評価、改善の4サイクルを回すことで、成長の波に乗ろうとしているのだ。

 その成果が、球数の減少に表れている。いずれも7回でマウンドを降りた5月30日の阪神戦は153球、6月13日のヤクルト戦は140球を投げた一方、6月21日のオリックス戦以降103球(7回)、124球(8回)、112球(7回1/3)と減っているのだ。

「無駄なフォアボールがまだ多いですけど、球数は普通のピッチャーよりちょっと多いくらいになってきたので(笑)」

 そう話した菊池は、自分の現状をこう分析した。

「カーブとかチェンジアップとかが決まり出せば、結果的に打ち損じとかも多くなると思いますけど、まだまだ真っすぐ、スライダーが相手の頭のなかに多いので、ファウル、ファウルで粘られて、球数が多くなるのかなと思うので。もう少しカーブ、チェンジアップとかが決まり出せば、楽かなと思いますね」

 論理的思考のできる菊池は、自身のPDCAを好循環させている。そうして「3つ目の顔」を使えるようになったとき、手のつけられない投手になっているはずだ。

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