七夕の夜 江村直也のプレーに感じた「野球のコク」【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#7】
7月7日、断続的な雨が降り続く中、QVCマリンフィールドでファイターズ対マリーンズ戦は行われた。結果6-3でファイターズが勝利したが、勝利に結びつかずも「野球のコク」を感じるプレーがあった。
2015/07/11
なかなか見られない石川を攻略するファイターズ打線
七夕の夜は雨だった。僕は仕事が早く片づけばQVCマリンへ出撃する予定だったが、内心では今日はしょうがないかなぁと能率の上がらない自分を許していた。だって天気予報は断続的に降ったり止んだりだ。梅雨寒だから観戦時の服装(防水&防寒)も面倒だ。
で、それよりも何よりもロッテの予告先発が石川歩だった。エース格だ。ファイターズは石川を苦手にしている。心のなかの水晶玉に「風雨にさらされて風邪ひきそうになって、負け試合を見つめる自分」が映っていた。あるいは「負けてしょんぼり京成バスに乗り込むとき、すっかりロッテの応援が耳について離れず、しかも今江敏晃の応援が『にまんえん、にまんえん』と二万円に空耳している自分」が映っていた。
もちろんそんな根性なしは家でぬくぬくとテレビ観戦することになるのだ。そして「珍しく石川を攻略するファイターズ打線」を生で見るチャンスをフイにする。石川は前回、楽天戦の好投がウソのように粘りがなかった。ファイターズは足をからめはしたが、特段、目新しい工夫を施した感じでもなかった。それでもトントン調子よく得点を重ねていく。大谷翔平のタイムリーを久々に見た。中田翔が5の4と大当たりして、ドンピシャのタイミングで23号ソロを放った。一方、ファイターズの先発・上沢直之はさすが千葉っ子、QVCマリンでスイスイ投げた。今季、実質上の「2年目のジンクス」に悩まされた感じが消えてなくなっている。
根性なしは自宅のテレビの前で、行けばよかったなぁとホゾを噛むのだ。次に石川攻略に成功するラッキーデーは、もしかすると1年先かもしれないのに。僕は幸運を授けてくれた織姫彦星に謝りたい。雨雲の向こうで微笑んでくれていた(と思われる)ラッキースターに。