マシンガン打線はセ・リーグ記録のチーム打率.294も3位に沈む――プロ野球最強打線を振り返る
2020/06/20
チーム打率は当時の日本記録も投壊
ラインアップに名を連ねた野手が全員3割前後のアベレージを残したマシンガン打線。当時の日本記録となるチーム打率.294(現在はセ・リーグ記録)を残し、抜け目のない打線を形成した。711得点はチーム得点2位の巨人に約100点差つけたが、ダイハード打線同様本塁打数はリーグ4位で140本だった。
なかでもチームを牽引したのは、4番のロバート・ローズだ。打率.369、37本塁打をマークし、OPSは歴代二塁手の中でも最高クラスの1.094。そして打点は、1950年の小鶴誠に次ぐ歴代2位の153打点をたたき出した。前回のダイハード打線が100打点を4人で分け合ったのに対し、マシンガン打線はローズが一人で打点を量産した。
そして強力打線にとって外せないポイントとして、打てる捕手と打てる遊撃手の存在が挙げられる。
マシンガン打線の捕手は、谷繫元信。3割近い打率に加え2桁本塁打も達成。山賊打線の森友哉、ダイハード打線の城島健司のように打てる捕手の存在は不可欠で、谷繁も例にもれず役割を果たしている。そして遊撃手は、石井琢朗だ。俊足巧打の1番打者として、157安打に加え73四球を選び、出塁率.382。39盗塁を記録し、塁上で相手投手をかき乱した。
しかし、この強力打線を擁しながらも、投手陣が崩壊し3位に沈んだ横浜。チーム防御率4.44と打ち込まれる場面が目立った。投手力の重要性を再認識させられる結果だったと言えるだろう。
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