過去「地球上最強の左腕リリーフ」との評も 中日の新助っ人ラファエル・ペレスの実力
ドラゴンズが新助っ人として、メジャー通算338試合登板の実績を誇る左腕、ラファエル・ペレスの獲得を発表した。かつての圧倒的な投球は望めないが、内野ゴロを量産する堅実なピッチングに期待がかかる。
2015/07/11
メジャー昇格後はすべてリリーフで登板
10日、中日が新助っ人としてメジャー通算338試合登板の実績を持つラファエル・ペレス(33歳 左投左打)と契約合意に達したことが明らかになった。
メジャー通算338試合に登板し21勝12敗3S、防御率3.64。全盛期の07~08年にはMLBでも屈指のリリーバーとの評価を受け、2009年にはWBCドミニカ代表にも選出されるなど高い実績を誇るペレス。最下位に沈むものの首位巨人までは6ゲーム差、後半戦での巻き返しを狙う中日が、故障離脱中のバルデスに代わる先発左腕として大きな期待を持って獲得した大型サウスポーの活躍をこれまでの成績を元に占ってみる。(各種データは『Brooks Baseball』、『Fangraphs』のものを参照)
ペレスは19歳の2002年にアマチュアFAとしてクリーブランド・インディアンズに入団。マイナーでは05年にA+と2Aで12勝、防御率2.62を記録するなど先発投手として起用されていたが、2006年にメジャー昇格後は338試合すべてリリーフで登板している。
2007年にはルーキーながら44試合に登板、60.2回に投げ防御率1.78と見事な火消しを見せた。特に左打者を被打率.145と完璧に封じ込めたこともあり『ESPN』のピーター・ギャモンズからは「地球上最高の左腕リリーバー」とも絶賛されている。翌08年も73試合に投げ、防御率3.54,奪三振率10.1を記録するなどわずか2年でリーグ有数のセットアッパーに上り詰めた。
この年までは90mphを超えるシンカーと大きく曲がるスライダーを武器にイニング数を上回る三振を奪うタイプの投手だったが、09年にスライダーの不調が原因で防御率7.31と大崩れしたことで、カッターに大小2種類のスライダー、チェンジアップを組みあわせてゴロを打たせるタイプの投手にモデルチェンジ。10、11年は奪三振率こそ09年の約半分まで落ちたものの2年連続で70試合以上に投げてそれぞれ防御率3.25,3.00と復活を果たした。