現役女子選手の新しいチャレンジ。加藤優はなぜDeNAスクールコーチに就任したのか?
今春より横浜DeNAベイスターズベースボールスクールのコーチに、一人の現役女子選手が加わった。昨年まで『埼玉アストライア』に所属していた加藤優さんだ。現在、加藤さんは現役選手としてトレーニングに励む一方で、ここDeNAのスクールで子どもたちに野球の魅力を伝えつつ、女子野球の未来を見据えて活動している。
2020/07/24
写真提供:横浜DeNAベイスターズ
トークイベントでのゲスト参加がDeNAに携わるきっかけ
4月1日、昨年まで女子プロ野球チーム『埼玉アストライア』に所属していた加藤優さんが、『横浜DeNAベイスターズベースボールスクール』のコーチに就任したことが発表された。加藤といえばシェアなバッティングが持ち味の選手であり、昨シーズンは外野手としてベストナインに選ばれるなど女子プロ野球界を代表するプレイヤーのひとりである。
思うところがあり昨季かぎりで『埼玉アストライア』を退団した加藤だが、なぜ今回ベースボールスクールのコーチに就くことになったのだろうか。
「昨年5月にDeNAが『女子野球から考える女性スポーツの未来』というトークイベントを開催した際にゲストに呼んでいただいたのですが、これをきっかけに球団の方々と知り合い言葉を交わすようになりました。そこでDeNAは、とても野球の未来について考えてくれているなと感じたんです」
トークショーでは「女子野球にどんな支援や協力ができるか」「女子スポーツをどう盛り上げていくか」など、ゲストの加藤ら選手たちをはじめ球団の野球振興・スクール事業部の面々も加え、建設的な意見が交換された。
「その後、今年2月に行われた球団主催の女子野球選手向けの野球教室に呼んでいただくなど、その流れでコーチとしてどうかと声をかけていただきました。正直、わたしで大丈夫なのだろうかと不安はありましたが、これまでやってきたことを最大限伝えていきたいと思いましたし、ぜひ力になりたいなって」
はきはきした口調に明るい表情。女子野球を通じた強い縁を感じ、加藤はDeNAにスクールコーチとして入団することを決意した。コロナ禍によりスタートは遅れたが、現在は子どもたちと接しながら、充実した指導を行っている。