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【データで選出6・7月月間MVP】出塁率5割超えの柳田がダントツ。投手ではオリックス・山本が最高評価

2020/08/10

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DELTA、Getty Images



山本由伸が圧巻の成績。救援ではモイネロが約半分を三振に

 投手の評価も質と量両面でどれだけ貢献したかから求める。質は「奪三振」、「与四死球」、「被本塁打」、「ゴロかフライかライナーかといった打たれた打球の種別」、量は「投球回」によって決まり、そこから平均的な投手と比較しどれだけ多くの失点を防いだかを算出する。
 

 
 セ・リーグは今永昇太(DeNA)、パ・リーグは山本由伸(オリックス)がそれぞれ11.3点、9.9点と最高の貢献を記録した。
 
 今永、山本はともに高い奪三振能力を発揮した。平均が20%前後となるK%(奪三振/打者)でそれぞれ28.4%、26.8%を記録。失点のリスクとなる打球をそもそも発生させないことで、ほかの投手との差をつくっていたようだ。山本はこれに加え、与四球も極めて少なく抑えた。リーグ平均が9.9%のBB%(与四球/打者)で3.6%を記録。168人の打者と対戦し、わずか6つしか四球を与えなかった。四球がほとんどない上、打球を発生させることすら難しい。山本から点をとるのが至難の業であることが想像できるだろう。
 
 奪三振ではリバン・モイネロ(ソフトバンク)もすごかった。さきほど今永、山本が30%弱であったK%で、モイネロは49.3%を記録。対戦した打者75人のうち約半数の37人を三振に切ってとった。救援であるため、先発に比べ全力投球できるという事情はあるにせよ、突出した成績だ。このランキングは平均に比べ防いだ失点数が基準となっているため、基本的には投球回が多い先発のほうが有利になる。そんな中、モイネロは短いイニングながら圧倒的な力を見せ、ランキング上位に食い込んだ。

 
DELTA@Deltagraphshttp://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。
 
 
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