出塁率5割へ。柳田悠岐と近藤健介、対照的な成績で最高出塁率争いは白熱 四球率にも注目
パ・リーグの出塁率ランキング1位が柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)の.493、2位が近藤健介(北海道日本ハムファイターズ)の.489と、ともに5割に迫る数字となっている。NPBでは、出塁率が公式記録となって以降、落合博満(当時ロッテ・オリオンズ)の.487が歴代最高記録。順調に数字を伸ばしていければ、記録更新もあり得るのではないだろうか。(成績は8月16日時点)
2020/08/18
公式記録以前の最高出塁率&四球率
そんな中、近年のうちで最も高い四球率を誇ったのは、読売ジャイアンツの丸佳浩(当時広島東洋カープ)だ。2018年の丸は、シーズンMVPを獲得する活躍で、同年の最強打者。本塁打王争いにも絡み、今年の柳田に近い位置付けだったと言えるだろう。打率.306ながら、130四球(歴代4位タイ)を選び、出塁率.468をマーク。選球眼と長打力を兼ね備えた、ハイブリッドな出塁タイプだった。
〇丸佳浩(2018年)
打席数566
打率.306
出塁率.468
四球率.230
長打率.627(本塁打数39)
最後に、アンタッチャブルレコードともいえる、1974年の王貞治の記録を紹介する。
〇王貞治(1974年)
打席数553
打率.332
出塁率.532
四球率.286
長打率.761(本塁打数49)
出塁率が公式記録ではなかったため、NPB歴代最高記録とはなっていないが、王は出塁率.532をマーク。シーズン158四球は他の追随を許さない数字で、四球率は驚異の.286を誇った。
プロ野球史上、出塁率5割以上を記録したのは、王貞治の.532(1974年)と、.500(1973年)、そして1937年秋の景浦将(大阪タイガース)が記録した.515(野手として38試合に出場)の3度のみ。柳田と近藤は、落合の.487、そして出塁率5割の壁を破ることができるか。対照的な2人の強打者に注目だ。