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上位浮上のカギはクローザー秋吉の安定感。リリーフ陣の登板過多をどう避けられるか【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#128】

23日をもって同一カード6連戦の日程が終わり、ある意味一つの区切りを迎える。残りは65試合(22日試合終了時点)で勝利を積み上げるためには、やはりクロ―ザー・秋吉の出来がポイントとなる。

2020/08/23

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リリーフ陣のケアと体調管理を

 で、もうひとつ当コラムで僕が指摘していた事柄が、ブルペンの質と量だ。結局、ここじゃないかと思った。同一カード6連戦はリリーフ陣を酷使することになるだろうと思った。今季は120試合&10イニング制であり、一見、投手は仕事量が減ってラクに思える、が、実際にやってみると、リリーフは何枚あっても足りない。いつも同じメンツが投げているのだ。特にカード頭の3連戦を負け越して、残り3戦と追いつめられたら、もう勝ちパターン継投は連投になるイメージだ。残りも負け越したらダメージが大きい。
 
 余談だが、巨人・増田大輝の投手起用は(セは同一カード6連戦ではないけれど)今年のリアリティのなかでは非常によくわかる。点差のついた負け試合は(人情として)投手をケチりたくなる。特に週前半の負け試合はリリーフを使いたくない。週後半に何があるかわからないから。
 
 ファイターズはここへ来て、自慢のリリーフ陣がつかまりだしている。ロッテ戦では宮西尚之が田村龍弘に決勝タイムリーを喫したし、この楽天戦シリーズでは秋吉亮が9回2死から島内宏明に同点3ランを浴びた。抜群の仕事を続けてきた玉井大翔も失点している。この顔ぶれがつかまったということは、誰も絶対ではないということだ。「顔」や「神通力」で抑えることはできない。とにかく登板過多を避けて、休ませながら使っていくしかない。
 
 ちょうど石川直也の右ヒジのトミー・ジョン手術のニュースが飛び込んできたタイミングだ。石川直也と公文克彦が万全の状態でブルペンにいたらどんなに心強かっただろう。が、今、それを言ってもはじまらない。このメンバーでどこまでやれるか。
 
 僕は秋吉亮の出来じゃないかと思うのだ。ここが今後の注目ポイント。
 
 この楽天戦シリーズがそうであるように、秋吉のところでコケると流れを失う。ファイターズはロースコアの逃げ切り勝ちが多いから、クローザーの役割は大変重要だ。秋吉はヤクルト時代もそうだったけれど、登板過多がいちばん禁物だ。パワーピッチではなく球のキレで勝負するタイプだから、身体の疲れが投球に出やすいのだと思う。
 
 リリーフ陣のケアと体調管理。そのいちばん見えやすいところに秋吉のケアと体調管理がある。秋吉の状態をきっちりキープし、仕事させてやること。そこに後半戦浮上のカギがあると思うのだ。秋吉がしっかり働けば混戦パのなかでうちにもワンチャンある。逆に秋吉が崩れたら総崩れになる。

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