オールスターゲーム第1戦はセリーグに軍配 MVPの藤浪「森さんを抑えられて良かった」
オールスターゲーム第1戦が17日、東京ドームで行われた。試合は、セリーグの猛打が爆発し、8-6で逃げ切った。
2015/07/18
ホームランを後半戦へのきっかけに
交流戦、パリーグに大きく負け越したセリーグがオールスターゲームの第1戦目でリベンジ。中でも、巨人のベテラン、阿部と鈴木尚の円熟の持ち味と、阪神の若きエース藤浪の力投が光った。
阿部は5回の第2打席、涌井から全盛時を彷彿とさせるレフトへの勝ち越しホームラン。高めを上からたたいて押し込んだ逆方向への飛球だった。「このホームランをリーグ戦へのきっかけにしたい」と阿部。
そして今年の目玉の一つ、盗塁のスペシャリストとして19年目の初出場となった鈴木尚。5回、先頭の中村がヒットで出塁すると、いつもの試合より早い出番。涌井のけん制も気にせず、鈴木は初球でなんなく二盗を成功させた。そして梶谷の左中間へのヒットでホームに返ってきた。
「初球から、いつもと違うプレッシャーありました。大歓声、思い出に残るシーンになった。ホームに返ってくることが仕事ですから得点になって良かった」と興奮気味のインタビューだった。
セの先発は菅野。1、2回は三者凡退で切り抜けたが、3回に清田に3ランされるなど4失点。
4回表から菅野を継いだ藤浪は3イニングを一人のランナーも出さない完璧な投球でMVPを獲得した。
ハイライトは大阪桐蔭でバッテリーを組んでいた森との対決。2球目の153キロを森がフルスイングするとファーストフライ。ただ、東京ドームの高い天井に当たる、ファンを沸かせた打球だった。タイミングが合っていただけに惜しい内容だったが、森は「自分のスイングができました。捉えたと思ったんですが、アウトじゃダメです」と笑顔だった。
「森さんに打たれると何を言われるかわからないので、抑えられて良かった」と藤浪も笑った。
藤浪は大阪桐蔭出身の中村、中田との対戦もストレートで詰まらせ、フライに打ち取った投球は圧巻だった。