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守備に不安もパワーとスピードには定評 新助っ人カステヤノスにかかる切り札の期待

前半戦を2位で折り返したジャイアンツ。後半戦巻き返しを図る上で、打線の復調がカギを握る。そこでジャイアンツは新助っ人としてアレックス・カステヤノスの獲得をする方針を固めた。メジャーでの実績は乏しいものの、その攻撃力に大きな期待がかかる。

2015/07/19

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助っ人野手の不調に悩まされる巨人

 18日、読売ジャイアンツが新助っ人としてアレックス・カステヤノス(28歳 右投右打)を獲得する方針であることがわかった。選手の獲得や移籍期限が今月末と迫っていること、すでにメッツ傘下3Aラスベガス51sが、カステヤノスを日本に移籍させることを目的にリリースしていることからも交渉の細部が固まれば近日中に契約合意に至ると見られている。

 マイコラス、ポレダ、マシソンの助っ人3投手は期待通りの活躍を見せる一方で、助っ人野手の不調に大きく計算を狂わされている今年の巨人。
 昨年打率.319と結果を残したアンダーソンは今季.233と調子を落とし、今季こそ実力発揮かと期待されたセペダは28打席でいまだ無安打。4月に緊急補強したメジャー通算48本塁打の大砲、フアン・フランシスコも今では素行の悪さに注目が集まる状況だ。

 こうした助っ人の不振に阿部や長野、村田といった主軸打者の不調もあわさり、今季は打率リーグ最下位、本塁打、総得点数ともに4位とかつての強力打線は見る陰もない。3Aの野手の中では評価も高く、以前から来日候補の1人と目されていたカステヤノス、マイアミ生まれの28歳のバットはVへの切り札となるのだろうか。

 その活躍をMLB時代の成績から占ってみよう。(データは『MiLB.com』のものを参照)

長打生産能力が高いカステヤノス

 カステヤノスは2008年ドラフト10巡目でセントルイス・カージナルスに入団。入団後は着実にマイナーの階段を上り、2011年には2AでOPS.941を記録、若手有望株の1人と見られるようになった。その年のトレードデットラインでは、当時正遊撃手を務めていたラファエル・ファーカルとのトレードでドジャースに移籍する。

『ベースボールアメリカ』誌の選ぶドジャースの若手有望株ランキング11位にも選ばれた2012年の5月31日に初めてメジャーに昇格。3打席目に三塁打でメジャー初安打を記録している。2013年も18打席ながらメジャーでのチャンスを活かせず。オフにはわずか5カ月の間に3球団への移籍を経験した。2014年以降はメジャー昇格がなく、MLBでの実績には欠けるが、3Aでは常に安定した数字を残しており、特にメッツ傘下に所属する今年は79試合で16本塁打、OPS.996と抜群の成績だ。

メジャー通算:24試合 打率.171(41-7) 2本塁打 4打点 OPS.576
マイナー通算:807試合 打率.289(2874-830) 109本塁打 425打点 122盗塁 OPS.867

 攻撃面ではパワー、スピードを備える万能型のプレイヤーだ。

 打高のリーグでプレーしている点は差し引かなければいけないが、2010年以降は安定してOPS.800以上を記録しており、何より光るのが二、三塁打の多さだ。

 今季はここまで280打席ながら、すでに32本もの二塁打を記録、マイナー通算では年間(600打数換算)で42.6本という高い生産ペースだ。同じく三塁打も9.4本のペースを誇っている。
 昨年のセリーグの最多二塁打が菊池(広島)の39本、最多三塁打が梶谷(横浜)の9本ということを考えれば、リーグの違いがあるにしてもカステヤノスの長打生産能力が高いレベルにあることは間違いないと言えるだろう。

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