守備に不安もパワーとスピードには定評 新助っ人カステヤノスにかかる切り札の期待
前半戦を2位で折り返したジャイアンツ。後半戦巻き返しを図る上で、打線の復調がカギを握る。そこでジャイアンツは新助っ人としてアレックス・カステヤノスの獲得をする方針を固めた。メジャーでの実績は乏しいものの、その攻撃力に大きな期待がかかる。
2015/07/19
課題は変化球への対応、守備面は?
パワーに加えてスピードにも優れているのがカステヤノスがこれだけ長打を量産できる所以でもある。
マイナー通算では122盗塁を記録しており、近年は数こそ減っているものの今年は5盗塁で失敗0と走塁センスは健在だ。
現在63盗塁でリーグ首位を走る、ジャイアンツ打線のさらなる機動力強化にも貢献が期待できそうだ。
唯一のネックはアプローチの悪さ。ここ5年で3度の打率3割以上と率は残せているものの3143打席で764三振、ほぼ4打席に1回のペースで三振を積み重ねている。スライダー、カーブといった変化球への対応を苦手としており、いかに変化球を見極め、三振を減らせるかが、NPBで活躍するうえでのポイントとなりそうだ。
守備面には大きな不安が付きまとう。
過去にバッテリー以外の全ポジションを守った経験こそあるものの遊撃は1試合、一塁も19試合のみ。二塁、三塁も「非常時には守れる」程度の評価であり、特に三塁に関しては守備率.899と安定感は今一つなのが気がかりだ。
最も守備イニングが多いのは右翼を中心とした外野でも、守備率.976,RF1.89と正確性、守備範囲ともに平均を下回っている。
それでも今季昇格はなかったが、地元では「(故障したレギュラーの代役として)カステヤノスを起用するべき」といった記事が掲載されるなど、マイナーではそのバットに大きな期待を受けていた選手だ。「日本移籍のためにメッツがリリースした」と地元記者がつぶやいた際、多くのファンから彼の放出を惜しむ声が上がったほどだ。
カステヤノスの打力に大きな期待を懸けた、ジャイアンツの補強と言えるだろう。