交流戦定着で「東西対抗形式など、ファンが楽しめる形を」 落合博満氏私案の”夢の球宴”【横尾弘一の野球のミカタ】
毎年行われるオールスター。日本球界を代表する選手のプレーにファンは魅了されるが、交流戦導入によってかつてより新鮮味が薄れているという指摘もある。新しいオールスターの形を模索する時期になってきているのではないだろうか。
2015/07/21
交流戦開催によって、オールスターに新鮮味がない
今年のオールスターゲームは東京ドームとマツダスタジアム広島で開催され、全セが2連勝を飾った。勝利だけを意識しないお祭りとはいえ、いざマウンドに、打席に立てばアストリートとしての本能が発揮されるゆえ、さすがプロフェッショナルと唸らされるプレーが随所に見られた。
特に第1戦は、関係者、メディア、ファンの多くが「オールスターならではの楽しさを感じられた」と好評だった。
その一方では、セパ交流戦も定着した中で、セパによる対抗戦には新鮮味がないなど、改革の余地を指摘する声も少なくない。現役時代に16回、監督・コーチとして8回、この晴れ舞台を踏んでいる中日の落合博満GMも、新たな時代の“真夏の球宴”を提案するひとりだ。
「日本シリーズしかセ・パのチームの対戦を見られなかった時代と違い、現在は交流戦が終わって1カ月も経たないうちにオールスターがやって来る。そこに新鮮味がないのは当然でしょう。では、どんな対戦方式なら真新しいのか。ひとつは東西対抗じゃないかな」
球団で公表されている出身地によって東西に分け、外国人もアメリカと韓国は東、アメリカ以外と台湾は西といったように、一定の区分によってオールイースト、オールウエストに分かれて戦うものだ。最大の魅力は、同一チームの選手による対戦が見られるということ。巨人では菅野智之×坂本勇人、北海道日本ハムなら大谷翔平×中田 翔といったマッチアップが見られるのに加え、チームもリーグも異なる藤浪晋太郎(阪神)と森友哉(埼玉西武)がバッテリーを組むこともできる。
オールスターのこれまでの歴史を大切にしたいと考えるのなら、第1戦は全セ×全パ、第2戦は東西対抗という開催方法もあるだろう。