混セ後半戦の緊張感やプレッシャーを「経験」に 球宴MVP・カープ會澤翼が見せる進化
18日にマツダスタジアムで行われたオールスター第2戦はカープ勢7人が登場し、各選手が大活躍したがその中でも初出場の會澤翼が先制ホームランを放ちMVPを獲得した。
2015/07/22
昨シーズンの悔しさを胸に後半戦に臨む
開幕当初とは違う攻めに戸惑った。考え込む間にも、シーズンは進んでいく。そこで、會澤は自分の打撃の原点に戻った。「強引にならずに、センター返しです。これで少し道が開けました」
キャッチャーは経験がものをいうポジションだといわれる。會澤も、その重要性は知っている。試合の中に身を置こうが、ベンチからであろうが、彼は全ての時間をプラスに変えていく。お祭りムードのオールスターでも成長につなげていくはずである。
だからこそ、會澤はシーズンを通して試合に出場することを目指している。そのために、シーズンオフにはウエイトトレーニングに力を入れ、故障離脱がないような体づくりを行ってきた。
そのバックグラウンドには、昨シーズン終盤に、右太もも肉離れで戦線離脱した悔しさがある。「あの大事な9月に(一軍に)いられなかったのは、僕は損をしていると思います。ああいう優勝争いのところで試合に出られていれば、それは大きな財産になっていたと思います。あれは悔しかったです。だからこそ、今年は絶対に怪我をしないようにと思っています」
昨シーズンも10本塁打をマークした打てる捕手の存在感は絶大である。ただ、會澤が追い求めるのは攻撃力だけではない。目配り、気配りに基づいたリードも猛烈に追求しているのである。
混戦・セリーグは後半戦に突入する。これまでと一味違った緊張感やプレッシャーもあるはずだ。しかし、カープの背番号27は全てを追い風に変えてくれるはずである。なぜならば、それらは、彼自身が待ち望んだ「経験」になるからである。