「声でファンのパワーを選手に伝えたい」ハマスタを盛り上げる2人のスタジアムDJ
横浜スタジアムには現在ふたりのDJがいる。球場演出をはじめ、ファンへ向けたエンターテインメントを発信しつづける横浜DeNAベイスターズにとってなくてはならない存在だ。そしてコロナ禍において、チームとファンをつなぐ役割も担っている。
2020/09/12
(C)YDB
『オンラインハマスタ』で生まれた新しい交流の形
ファンだけではなく、最近では特に今季はほぼ接することのできない選手たちからも認知され始め、自己紹介の最中に絡んでくれる選手もいるのだと笑顔で教えてくれた。
ある意味、危機的状況によりマイナスからのスタートだったかもしれないが、逆にそれが自分の仕事の大切さを知る機会にもなり、新たなアイディアが生まれる契機にもなった。
TEDDYさんは、今季開催しているスタジアムとファンをオンラインで結ぶ『オンラインハマスタ』で、これまでとは違ったファンとの関係に気づくことができたという。
「進行を担当させていただき、ゲストの方とほぼ3時間しゃべりっぱなしなのですが、そこにファンの方のコメントや質問が届くことで新しい形の交流ができるようになったんです。また、まだまだ球場に来ることのできないファンの方々が多いと思うので、オンラインハマスタにより、新たな野球の面白さを知ってもらったり、チームや選手たちとの橋渡し的な存在になれればうれしいですね。オンラインハマスタのいいところは全国各地から試合を皆さんで観戦できることです。皆さんの模様もハマスタに映し出されますし、ぜひ機会があれば参加していただきたいですね」
チームとファンをつなぐ存在。KENNYさんもその特異な立場を強く意識している。
「無観客のときから心がけているのは、試合中唯一“声”いう部分の役割を担っていたのが僕たちです。ですから何とか見ているファンの方々のパワーを選手たちに伝えたい。代弁するというか、ファンの方々の感情をマイクに乗せて120%の思いでぶつけたいと考えています。とにかく声が大きいことだけは取り得ですから(笑)」
果たして今後、集客の規制緩和があるのかわからない状態だが、彼らの思いは決して変わることはない。ファンの思いを選手に届け、少しでもチームの勝利に貢献すること。だからこそベストなコンディションで今日もマイクを握る。
「DeNAは無観客のときであってもオフィシャルパフォーマンスチームのdianaが登場したり、勝利の際にはビクトリーセレブレーションの花火を打ち上げるなどエンターテインメントの部分にプライドを感じるので、その姿勢に恥じぬよう僕も務めを果たしたいと思います。またファンの方々とは物理的な距離を縮めるのは難しい時期ですが、オンラインなどを活用し、心の距離を少しでも近くできるようにしていきたいですね」(TEDDYさん)
「これまで多くの先輩DJの方々が素晴らしい仕事をしてきましたが、それを目標に僕も誰からも喜んでもらえるようなスタジアムDJとして皆さんに声を届けたいと思います。開設したSNSのアカウントにも、皆さんの温かい声がたくさん届いており感謝しかありません。チーム全体をプッシュできるよう、皆さんと歩んでいきたいと思いますし、優勝を目指し盛り上げていきたいですね」(KENNYさん)
ハマスタではもちろん、メディアを通し聞こえてくる、浜風のように爽やかな彼らの声にぜひ注目してもらいたい。