阪神は先発の起用法、広島は福留対策がポイント。CSファーストステージ(セリーグ)は初戦を制したほうが有利な状況に
プロ野球は、明日からいよいよクライマックスシリーズがスタートする。セリーグは、甲子園球場で阪神対広島が行われる。昨年も同じ組み合わせとなったが、そのときは広島が阪神を下し、ファイナルステージへ駒を進めた。果たして今年はどうなるか。
2014/10/10
広島は、福留を抑えられるか。一岡をどこで投入するか?
9月に入る頃は、巨人と優勝争いをしていた広島だが、終わってみれば昨年と同じ3位。ここにきて野村謙二郎監督が今季限りでの辞任を表明。特にクローザーのミコライオが離脱しており、逆風が多い。
初戦の先発はエース前田健太で間違いない。今季の阪神戦は3試合に登板し1勝1敗、防御率2.86、WHIP1.41。特別いいわけではないが、悪くもない。打者別の対戦成績は、鳥谷敬とゴメスに10打数2安打、マートンには9打数3安打。気をつけたいのは7打数5安打と打たれている伊藤隼太。そして福留孝介だ。8打数4安打と打ちこまれている上に、9月以降の福留は70打数25安打、打率.357と当たっている。今季の通算打率.253をそのまま受け取らないほうがいいだろう。
セ・リーグの新人王最有力の大瀬良大地も、福留に対し15打数6安打と苦手にしている。ゴメスに対しても17打数7安打2本塁打。2人の前には走者をためないようにしたい。
広島にとって明るい話題は、シーズン序盤に快投を見せた一岡竜司が1軍に合流したことだ。31試合に登板し2勝16ホールド2セーブ。防御率0.58にWHIP0.74とこれ以上ない成績を残している。故障明けで無理はできないかもしれないが、一岡がシーズン序盤のようなピッチングをすればゲームプランも立てやすくなる。
試合以外の部分で台風19号がシリーズの行方を左右するかもしれない。予想では上陸するとしても関西方面まで来るのは14日だが、早まる可能性もある。
ファーストステージの予備日は14日だけ。ルール上、14日までに所定の試合数を消化できない場合、その時点で勝敗の多いチームを勝者とする。引き分けを除いた勝数が同じ場合は、レギュラーシーズン上位チームを勝者とする。
また、セ・リーグは中止試合が複数発生した場合でもダブルヘッダーは行わないことになっている。レギュラーシーズン下位の広島としては、初戦の重要度がいつも以上に増すことになる。