西武・渡邉勇太朗、理想像は「変化球に頼らない(投手)」。“内海ノート”携え来季開幕1軍ローテへ
2020/10/12
埼玉西武ライオンズ
ロッカーに保管する“内海さんノート”
そんな将来のレオ投を担う彼の寮のロッカーには、1冊のノートがある。
「“内海さんノート”です」と笑みを浮かべる渡邉の持つそのノートには内海哲也の金言があふれていた。普段から技術面のアドバイスを受け、練習ではキャッチボールをする仲の2人。たわいもない話から派生した野球の話で、自分の心に留めておきたい大先輩の言葉を渡邉はノートに書き記している。
そして、中でも印象に残っているのが、内海が話した「これが完封できる術」だ。ノートには「一巡目はこのように、二巡目はこのように・・・」と1ページの約半分にわたってその術が書かれている。「確かこの話を聞いたのは残留練習の時だったと思います。(ライオンズ)トレーニングセンターの中でスパイクを履き替えながら内海さんと話をしていたら、こんな話をしていただきました。後からノートに書き留めましたね」。
渡邉は常に「内海ノート」をロッカーに置きながら、ふとした時にその言葉と向き合う。
シーズンも残りわずかだが、渡邉のモチベーションは高い。
「ゲームメイクをする力はついてきていると思います。もっと直球主体の投球をしていきたいですね」と今の課題を口にしながらも、「来シーズンは開幕から一軍ローテ―ションでまわることができるように。それが一番の目標です」と宣言した。
渡邉がそのマウンドに立つ日は、きっと日に日に近づいているはずだ。ファームでは「今年になって相手打者を抑える術もわかってきたと思います。余裕を持てるようになりました」と話すように精神的にも一回り大きくなった渡邉が、大先輩の助言も手伝って、一軍で大きく羽ばたく姿を楽しみにしたい。