セ・リーグ最優秀防御率の行方は? カープ・森下暢仁が受賞なら21年ぶりの快挙
2020/11/05
4投手がタイトル受賞の可能性を残す
セ・リーグ最優秀防御率の可能性を残すのは、上記の4投手だ。現時点でトップに立っているのは、防御率1.905で2年連続の最優秀防御率を狙う中日ドラゴンズの大野雄大投手だ。今季の大野雄は、開幕直後こそ打ち込まれる場面が目立ったが、7月以降は復調。歴代12位となる45回連続無失点を記録するなど抜群の安定感を誇っている。現時点で最多奪三振のタイトルはほぼ確定。10完投6完封と完投能力は群を抜いている。次戦は11月 5日横浜DeNAベイスターズ戦に先発予定。今季最終登板となる見込みだ。
0.002差の防御率1.907で後を追うのは、広島のドラ1ルーキー・森下暢仁投手だ。即戦力として期待された今季は、順当に開幕ローテーション入りを果たすと、初勝利はならなかったものの、プロ初登板で7回8奪三振無失点の快投。以降は7月に一度コンディション不良のため登録抹消となったものの、新人らしからぬ投球を続けている。特に10月は4試合(29回)を投げ、3勝、防御率0.31をマークし、最優秀防御率の有力候補に躍り出た。ルーキーが受賞となれば、1999年の上原浩治氏(元読売ジャイアンツ)以来21年ぶりの快挙。次戦の登板は未定となっているが、11月10日東京ヤクルトスワローズ戦、チームにとっても最終戦となる11日中日戦のいずれかの先発が予想されている。
次点で防御率2.03をマークしている阪神タイガースの西勇輝投手。今季はシーズン通して崩れる試合はほとんどなく、現時点でQS率85%を誇る。9月は防御率1.99、10月は防御率1.18と終盤に入ってさらにギアを上げてきており、次戦先発予定の11月5日ヤクルト戦での投球次第では、自身初の主要投手タイトルを手にすることとなる。
防御率2.04をマークしている巨人の菅野智之投手も可能性を残す。今季もエースとしてチームを牽引。開幕から白星を重ね、7月は4戦4勝で防御率0.30、8月も同じく4戦4勝で防御率1.50と圧巻の投球を続け、球団新記録となる開幕13連勝を記録した。連勝記録が途絶えた後は疲れも見え始め、現時点で最多勝のタイトルはほぼ確実としているものの、14勝目を挙げた10月31日ヤクルト戦後には、日本シリーズに備え登録抹消。今後の登板予定はなく、菅野の最優秀防御率は、3投手の登板結果次第となっている。