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プロの壁に苦しむ清宮幸太郎、突き破るための方法はシンプルに「練習するしかない」【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#135】

コロナ禍の影響で11月下旬に宮崎でフェニックスリーグが行われ、毎年期待されながら思うような結果が出ない清宮幸太郎も参加している。

2020/11/28

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かつての早実3番4番が宮崎で再会

 興味深かったのはソフトバンク55番野村大樹だ。タイムリーを放ち、1塁ベース上で清宮幸太郎と並ぶ。これもイースタンでは見られない光景だ。かつての早実の3番清宮、4番野村が宮崎で再会する図だ。高校時代、カメラに追い回されたスラッガー2人がとても地味な感じで「スポーツライブ+」の画面におさまっている。これもまた野球の人間模様。野村大樹は今季、ウエスタンで打撃低調だったらしい。まだしばらくかかるかな。早実の頃は清宮よりセンスあるんじゃないかと評された好打者である。
 
 清宮、野村の並びを見て、僕も神宮や八王子球場の思い出にひたった。あのとき球場に来る人がみんなドキドキ胸を高鳴らせ、興奮し、自分のこの目で歴史を見るんだとばかり凝視していた、その強いまなざしを思い出した。清宮幸太郎も野村大樹もそうした視線を浴びることに慣れていた。
 
 プロは簡単ではない。その当たり前のことに今更ながら驚く。清宮幸太郎も野村大樹もプロの壁にぶつかっている。類まれな才能に恵まれ将来を嘱望された若者がきっかけをつかめずにいる。考えたら清宮はプロでも「4番野村(佑希)」の前を打ってるんだなぁ。面白いことだ。フェニックスリーグ見てよかった。
 
 僕は練習あるのみだと思っている。力が足りないのだ。練習するしかない。鳴り物入りの「7球団競合のゴールデンルーキー」だから見えにくかっただけで、高卒新人は高卒新人だ。高卒新人は皆、同じことを言う。「大変な世界に入っっちゃったなぁ」。2軍の投手のストレートや変化球のキレがとんでもない。「全部、魔球に見えました」。これは飯山裕志コーチが新人時代を振り返って言った台詞だ。
 
 慣れていくしかない。練習するしかない。結論は出ているのだ。プロの壁をつき破るノウハウはものすごくシンプルだ。練習して身になじませる。名前を出したついでに言うが飯山コーチは無名の高卒新人だった。才能、天分も清宮、野村大樹と比較になるまい。それでもプロで20年キャリアを重ねた。努力した。努力する才能に恵まれたからだ。もう清宮は自分で気がついてやるかやらないかだけだなぁ。それがよく見えたフェニックスリーグだった。
 
追記、古谷優人は大器の片鱗を見せた。ノーコンはノーコンだが、小さくまとまらないでほしい。左であの球速は画期的だ。日本シリーズやってる最中、古谷や高橋純平がフェニックスリーグのグラウンドにいる層の厚さ。大したもんだと思います。

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