ヤクルトの新助っ人ドミンゴ・サンタナとは 2017年にシーズン30本塁打、昨季はマリナーズの一員として来日【成績データ分析】
2020/12/21
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ストーブリーグに突入したプロ野球。戦力補強で大きな比重を占めるのが、助っ人外国人選手の存在だ。近年は、メジャーリーグで輝かしい実績を残した選手の来日も珍しくなく、昨オフはメジャー通算1939安打を放ったアダム・ジョーンズ外野手や、遊撃手としてゴールドグラブ賞を受賞した経験を持つアルシデス・エスコバー内野手らビッグネームも来日した。
新たな助っ人外国人選手の中にも、メジャーリーグで活躍した選手が名を連ねている。ここでは経歴、メジャー時代のデータに着目し、各選手の特徴やプレースタイルに迫っていきたい。今回は2021年シーズンをヤクルトでプレーするドミンゴ・サンタナ外野手だ。
経歴
サンタナは、ドミニカ共和国出身の28歳。身長195センチ、体重104キロ。右投右打の外野手だ。2014年にヒューストン・アストロズでメジャーデビューを果たし、ミルウォーキー・ブリュワーズ時代の2017年に右翼のレギュラーに定着。キャリアハイの151試合出場で打率.278、30本塁打、85打点、15盗塁、OPS.875(出塁率.371+長打率.505)をマークするなどブレイクを果たした。
昨季は、東京ドームで開幕2連戦を戦ったシアトル・マリナーズの一員として来日。第1戦では満塁本塁打を放つ活躍を見せ、イチロー氏(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の引退試合となった第2戦でも「5番・左翼」としてスタメン出場していた。しかし、クリーブランド・インディアンスでプレーした今季は、24試合の出場にとどまり、打率.157、2本塁打、OPS.583と成績が低迷。オフにフリーエージェント(FA)選手として公示されていた。
MLB通算成績は、516試合出場、打率.255、428安打、77本塁打、244打点、30盗塁、OPS.788(出塁率.341+長打率.446)となっている。
プレースタイル
打撃面では、なんといっても長打力が際立つ。規定打席に到達した2017、2019年はともに20本塁打以上を放ち、特に2017年は30本塁打、長打率.505をマーク。73四球を選ぶなどまずまずの選球眼も見せた一方で、525打数で178三振と粗さが目立ち、対応力にはやや疑問が残る。
守備面は、通算守備率.969と不安材料になっている。メジャー通算443試合で外野の守備に着き、メインポジションは346試合を守った右翼だが、昨季以降は左翼での出場が増加。同年は不慣れなせいもあって失策を犯す場面が散見され、特に背走での捕球など縦の動きに苦手意識が見えた。
ゾーン別打率
上記は今季のゾーン別打率だ。シーズン打率.157と苦しんだが、内角のベルト付近から低めにかけて高打率を残していることがわかる。規定打席に到達した2017、2019年も真ん中からインコース寄り、ベルト付近から低めのゾーンを得意としていた。一方で外角は低打率となっており、特に高めはキャリアを通して苦戦。内角が得意なローボールヒッターで、外角に弱点がある打者といえるだろう。
球種別
キャリアを通じて速球に強く、2017年は30本中19本、2019年は20本中11本が、速球を本塁打としたものだった。一方で、スプリットやチェンジアップ等、オフスピードのボールに対しては、多くのシーズンで打率2割を下回るなど苦手としているようだ。また、カーブなどのブレーキングボールに対しても、近年は数字を残せていない。
左右別相性
サンタナは右打者だが、打率では対右投手、OPSでは対左投手で良い数字を残すシーズンが多い。年度ごとにばらつきはあるものの、左投手に対しては、右投手に比べて四球を選べている印象で、よく球が見えているようだ。本塁打の本数は対右投手の方が多いが、対戦数が多いことに起因する。