価値ある盗塁王は誰だ! ”赤星式盗塁” で見る歴代盗塁ランキングトップ10、2020年ランキングトップ5は?
2021/02/13
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シーズンで最も盗塁を決めた選手が受賞する”盗塁王”のタイトル。2020年パシフィック・リーグでは50盗塁をマークした周東佑京内野手(福岡ソフトバンクホークス)が盗塁王に輝いた。さらに周東は、福本豊氏の記録した11試合連続盗塁のNPB記録を更新。最終的に13試合連続盗塁の世界記録を樹立した。
しかし同タイトルは、盗塁成功率の概念は度外視。盗塁刺もリーグ最多の選手が受賞するケースもあり、チームへの貢献度に比例するとは限らない。
そこで、足のスペシャリストとして名を馳せた赤星憲広氏の発言をもとに生まれた“赤星式盗塁”が有力な盗塁指標として注目されている。計算式は以下の通りだ。
赤星式盗塁=盗塁-盗塁刺×2
この考え方は、統計学的に分析したデータで選手を評価する”セイバーメトリクス”で算出された数値に類似しており、盗塁の価値や貢献度を表す指標として有効とされている。
例を挙げると、2020年の周東は「50盗塁-6盗塁刺×2=38盗塁」。41盗塁で2019年のパ・リーグ盗塁王となった金子侑司外野手(埼玉西武ライオンズ)は「41盗塁-10盗塁刺×2=21盗塁」となり、数字以上の開きが見られた。
では、同指標を本来の盗塁ランキングに照らし合わせると、どのような変化が見られるのだろうか。まずは、NPB通算盗塁数上位40人を対象とした”赤星式盗塁”ランキングトップ10を算出、比較していきたい。