「0.5秒の差でプロ野球人生は変わる」福沢コーチと二人三脚で、プロの壁に立ち向かう寺嶋寛大【マリーンズ浦和ファーム通信#3】
一軍での活躍を夢見て、日々二軍の浦和球場で汗を流す若鴎たちを、マリーンズ広報がクローズアップする連載『マリーンズ浦和ファーム通信』。第3回目は、昨年創価大学からドラフト4位で入団した寺嶋寛大捕手だ。
2015/08/10
画像提供:千葉ロッテマリーンズ
悪戦苦闘する姿を見守る福沢コーチ
「捕手はちょっとした動作一つが大事になってくる。体のうまい使い方。無駄のない使い方。ボールを投げるスピードがたった0.5秒早くなるだけでプロは全然違う結果になる。ストップウォッチで図ると0.5秒なんてほんの一瞬。でもそれで自分のプロ野球人生は変わる。福沢コーチに教えてもらったことを今は少しずつ実践している途中です」
スローイング、ブロッキングなどの体の動きと同時にリード面の指導も続く。ただ、福沢コーチがリードを語る上で最初に教えたのは一つの人生訓だった。
「オマエは10年後にどうなっていたい?どのような姿をイメージしている?そのためにはどうすればいい?このままでその姿に辿りつくか?未来のために今のこの一瞬があるんだ。今のままでいいか?逆算して考えてみろ」
これはインサイドワークにもつながる考え方だった。
成功した姿をまず具体的にイメージし、そこに行きつくまでにはなにをどのようにすればいいかのプロセスを考える。それは打者をどのように抑えるかという捕手独特の逆算式リードにもつながる。
「ものの考え方次第で、色々と変わる。それはリードも同じだよ」と福沢コーチは笑いながら、寺嶋の肩をポンと叩く。まだまだすべてにおいて一軍レギュラーレベルとはいえない。そんな悪戦苦闘する姿を担当コーチはベンチで一挙一動に注目をし、気になったことは声を掛ける。そんな日々の中で少しずつ成長がある。