スポーツ新聞から学ぶプロ野球~チャレンジ制度とオリンピック野球篇~
MLBで主流になっている「チャレンジ制度」、2020年に開催される東京五輪での「野球・ソフトボール復活」について、スポーツ新聞から考えていきたい。
2015/08/12
野球・ソフトの経済効果もさることながら……
【野球・ソフトは収入56億円見込む 東京五輪での実施計画案】
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/08/06/kiji/K20150806010887030.html
「2020年東京五輪で追加種目として実施を目指す世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)が、五輪に採用されれば、東京ドームなど既存施設を利用し、入場券の販売で最大4500万ドル(約56億2500万円)の収入を見込めるとの実施計画案をまとめ、大会組織委員会に提出した」
(スポニチ8月6日)
もうひとつの気になるニュースは、会場やロゴマークやら周辺が騒がしい東京オリンピックの野球・ソフトボールについて。「最終選考に残った八つの国際競技連盟の中でも日本での競技人気は群を抜いて高い野球が有利」らしい。そりゃあ野球ファンからしたら、東京で野球やソフトが見れたらうれしい。五輪期間中のペナントレースはどうするのか? という問題もあるが、自国開催でのオリンピックには出たいというプロ野球選手も多いだろう。
しかし、ここに来て強力なライバル浮上である。
【ボウリング、五輪で年1千億円の経済効果】
http://www.daily.co.jp/newsflash/general/2015/08/07/0008282485.shtml
「2020年東京五輪・パラリンピックにおける開催都市が提案できる追加競技選定に向け、組織委員会による各競技団体へのヒアリングが7日、始まった。全日本ボウリング協会の武部勤会長は国内の愛好者1200万人を売りに、東京五輪に採用された場合『シンクタンクに経済効果を試算してもらった結果、毎年1000億円ある』と、アピールした」
(デイリースポーツ8月7日)
この「経済効果1000億円」というインパクトは凄い。ほとんどの日本人が1度はやったことがあるボウリング。キャッチボール禁止の公園は増えたが、ボウリング場なら街の至る所にあるリアル。全国民参加型の国内選考会プランも併せて、大きな盛り上がりを見せている。
ならば、プロの選手で編成されることが当たり前になった野球も、チームに数人のアマチュア選手代表枠を設けるのはどうだろう。高校・大学・社会人球界の数百万人の選手たちに出場のチャンスがある五輪代表チーム。今話題の甲子園で言えば、関東第一のオコエ選手や早実の清宮選手がキューバ代表の投手と対戦するわけだ。ファンとしてもぜひ見てみたい夢のチーム編成である。
「観に行く五輪」から「自分も出れるかもしれない五輪」へ。
アマチュア選手がそう思えた時に、日本の野球界の裾野はさらに広がるのではないだろうか。