【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】白熱必至のCSファイナルステージ。勝敗の分かれ目は経験か?勢いか?
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。第8回目は「ファイナルステージの展望」についてだ。
2014/10/13
巨人は澤村がポイントに
続いてセリーグの投手の戦績だ。今季レギュラーシーズンの成績と、ファイナルステージでの戦績。
巨人は実績十分だ。しかし杉内はソフトバンク時代からクライマックスシリーズではあまり成績を残していない。内海も同様。援護に恵まれない感がある。
エース級で星を落とすことになると、その後の戦いが苦しくなるだろう。
そんな中、澤村が好成績を上げている。
菅野がひじの故障で起用が難しいと予想される中、澤村の出来がポイントになるのではないか。
ファイナルステージ初出場の阪神は今季出場した中では、MLB帰りの建山が日本ハム時代に出ただけだ。
登板間隔から考えれば第1戦の先発は藤浪ということになろう。巨人戦は今季0勝2敗、防御率は4.50だ。
セリーグの打者の戦績はどうだろうか。
巨人は投手同様に実績は申し分ない。村田、亀井が3割をマーク。また寺内が本塁打を打っているが、こうした伏兵にも注目だ。
阪神は鶴岡が巨人時代に、西岡はロッテ時代に出場している。福留はMLBに移籍したため、ファイナルステージの試合には出ていない。
ファイナルステージは日本シリーズと違い、リーグ優勝チームの本拠地で戦う。特にファーストステージから勝ち上がってきたチームにとっては、常にビジターでの試合となり、また、すでにリーグ優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられているため、非常に厳しい状況となる。
短期決戦でもある。戦い方がわかった頃には、もう決着がついている可能性もある。
第1戦をどちらが勝利するか。大きなポイントだ。