世代交代真っ只中!2015年の巨人は「坂本・長野のチーム」への転換期
V3の原動力となったメンバーが不調や怪我に苦しむ中、Aクラスで粘る巨人。2015年は勝利を目指しながら、次世代の選手がその伝統を継承する年もいえる。
2015/08/15
巨人、新時代へ
気が付けば、着々と進む世代交代。
原巨人の強さのピークは間違いなく五冠を達成した2012年シーズンだった。
阿部は打てる捕手として打率.340・104打点で二冠獲得、サード村田は144試合にフル出場。
そして内海15勝、杉内12勝とローテの二枚看板としてチームを牽引。
山口鉄也・マシソン・西村健太朗といったブルペン陣も盤石で、2位に10.5ゲーム差をつける独走V。
あれから3年、チームは転換期の真っ只中だ。
今季は「ジャイアンツの土台」を継承するシーズンである。
阿部や村田に守られていた坂本・長野が、次は中心選手として自分より若い立岡や小林をサポートする側へ。
2015年、坂本はキャプテンの座を引き継ぎ、長野はここまで野手チーム最多の97試合に出場。
5年前はオガラミ、3年前はアベムラ、そして未来のサカチョーへ。
来季の高橋由伸や井端弘和の去就はまだ未確定だが、今後は阿部や村田のベンチスタートも増えるはずだ。
偉大な先輩たちからのバトンタッチ。
世代交代について、「過去を恐れるな」とプロレスラー棚橋弘至は言った。
「いま最前線で戦っている人たちの言葉にこそ、真実がある。
昔の人はもちろん偉大なんですけど、その言葉は最先端じゃない。遠慮する必要はまったくない」
今の巨人の最前線には、プロ9年目の坂本と30歳になった長野が立っている。
夏休みの東京ドームでは、背番号6と背番号7のレプリカユニフォームを着た子どもたちの姿が目立つ。
新しい時代はすぐそこだ。
泣いても笑っても、残り34試合。
果たして、原巨人は「勝利」と「継承」の両立を果たせるのだろうか?