厳しい外国人枠争いにも冷静 2軍で打撃2冠のカニザレス、ようやくつかんだ1軍の舞台
首位独走のソフトバンク。選手層の厚さは外国人助っ人も同様だ。今季2軍で2冠のカニザレスは、ようやくつかんだ1軍のチャンスに一発回答で首脳陣の期待に応えた。
2015/08/17
2軍では打撃2冠
8月12日、1軍昇格後すぐオリックス戦に代打で出場し、センター前への今季初ヒットを記録したカニザレス。チームは勝利とはならなかったが、いい形でスタートが切れた。工藤公康監督は「いいシチュエーションでの出場を考えていた。1打席目でヒットが出て、気持ちよく明日を迎えられるはず」と振り返った。
ソフトバンクに加入して2年目、キューバ出身の右の大砲は外国人枠の関係で昨季は8試合の出場にとどまった。
今季も7月まで出番はなかったが、腐ることなく2軍で結果を出し昇格のときを待った。ウエスタン・リーグでは14本塁打、44打点でリーグトップ。打率も.312と好調を維持している。
今年で36歳を迎える助っ人は若手選手に混じって、暑い雁の巣で汗を流してきた。自身の出場機会を含むチーム状況については「シーズンが始まる前からわかっていた。1軍だろうが、2軍だろうが変わりなくやるだけ」と冷静に受け止める。いつも笑顔で挨拶を交わし、グラウンドでも鼻歌が聞こえてくる中南米ならではの陽気な性格の持ち主。これまでの努力を発揮できる舞台にようやく立つことができた。
今季初打席は「いつもより興奮していた」と言う。
1点を追いかける7回二死走者なしの場面で登場し、オリックス先発・東明の129キロをセンター前にはじき返した。