プロ8年目、高校時代は中田キラーの植松優友 「Jリーガーの友と交わした約束を果たす」【マリーンズ浦和ファーム通信#4】
一軍での活躍を夢見て、日々二軍の浦和球場で汗を流す選手を、マリーンズ広報がクローズアップする連載『マリーンズ浦和ファーム通信』。第4回目は、今季8年目にして一軍のマウンドを経験して、さらなる飛躍を誓う植松優友投手だ。
2015/08/24
画像提供:千葉ロッテマリーンズ
親友の活躍に「俺も負けられない」
「高校はサッカー部も野球部も同じ場所にグラウンドがあって、お互いの練習が見ることができた。冬場はグラウンド全体をサッカー部が使い、自分たちはその周囲を走ったり、強化運動をしている感じなので、その動きの凄さはよくわかりました。野球部が甲子園に出た時はスタンドに応援に来てもらった。教室でも2年、3年と隣の席だった。よく話をした。たわいもない話ばかりですがね」
植松は高校生ドラフト3位で07年に千葉ロッテマリーンズに指名をされた。友は同時期に京都サンガに入団し、Jリーガーとなった。「お互いの世界がどんなのか、いつか語り合おう。頑張ろう」。卒業式で誓い、思い出の詰まる高校から巣立っていった。友である中村太亮選手はその後、複数のクラブチームを渡り歩きながら、キャリアを重ねている。そしてなにかの縁から今は同じ千葉市に本拠地スタジアムを持つジェフユナイテッド市原・千葉に籍を置き、活躍をしている。
「不思議な縁を感じますね。アイツがプレーをしている姿はテレビで見たことがある。その試合でチームの起点となるような活躍をしていた。やっぱり刺激になりましたね。オレも負けてはいられないぞって」
高校の卒業式以来、二人は会っていない。ただ、メールでは頻繁にやりとりをしている。そしてお互いの健闘を誓い合い、意識をし合っている。
「一軍で投げている試合をぜひ見に来てもらいたいと思っています。もちろん、自分もチャンスがあれば見に行きたい。そして久しぶりに会いたいですね」
お互いがそれぞれの道に旅立ってから長い月日が経った。
植松は一軍のまっさらなマウンドにようやく上がった。初めて見る光景がそこには広がっていた。
ただ、これで終わるわけにはいかない。
友であり、アスリートとしてのライバルと久しぶりに会い、じっくり語り合うためにはこれから、さらにいろいろな結果と経験を手に入れないといけない。まずは一軍初勝利。「お互いの世界がどんなのか、いつか語り合おう」。卒業式の別れ際に友と交わした言葉が今も脳裏をよぎる。なんとか、その日を近いうちに実現したいと思っている。