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球速でも年間登板数でもなく…森原康平が追い求める「希少価値のある数字」「リリーバーとしての価値を考えたとき…」【後編】

2025/04/15

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森原康平

プロ野球最新情報

 2022年シーズン途中にトレードで横浜DeNAベイスターズに加入した森原康平選手は、「ほとんどの選手が僕のことを知らないゼロスタート」から信頼を勝ち取った。インタビュー後編では、森原選手がピッチャーとして、リリーフとして大事にしているものについて話してもらった。(取材・文:石塚隆、取材日:3月22日)


【前編】「今も窮屈な思い」DeNA森原康平は「リリーフという仕事」にどう向き合うか?「そこだけは間違えてはいけない」

DeNAではゼロからのスタート。意識したのは「マウンドでの…」

 
――― 2022年シーズン途中、森原選手は横浜DeNAベイスターズに移籍しました。新天地、環境の変化。森原選手としてはどうやって自分の価値を高めて行こうと考えましたか。
 
森原 もちろんピッチング内容で見せることが大前提になりますが、ほとんどの選手が僕のことを知らないゼロスタート。ですから最初が肝心ですし、コミュニケーションも含めマウンドでの立ち振る舞いには気をつかいながら投げていました。
 
――― 例えば?
 
森原 細かい仕草で言えば、楽天時代、入団を後押ししてくれたシニアディレクターだった星野仙一さんが、投球時、僕がずっと前を向いて投げている姿勢を評価してくれたんです。構えて投げて、前を向いたままマウンドに下がる。キャッチャーからボールをもらって一度も後ろを向くことなく、次の投球に入る。この正面で勝負している姿を星野さんは「あいつはいい」と言ってくれたそうなんです。そういった姿勢は誰かが見てくれているだろうし、また投球テンポを普通の投手よりも早くして、野手からは守りやすいと言ってもらいました。森原というピッチャーはこういったタイプだと理解してもらって、そこに数字がついてくればいいなぐらいに思っていたんです。
 
――― マウンド上での振る舞いというのもピッチャーにとっては重要な資質ですよね。
 
森原 キャッチャー以外の野手は、僕の背中を見ているわけです。もちろんバッターを抑えるためのルーティンではあるのですが、野手にもいい影響を与えられるのならば尚更いいですし、信頼関係も生まれますからね。
 

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