一軍デビュー、地元凱旋登板…土居豪人が送る目まぐるしいシーズン。再昇格にも意欲「いつでもいける感じに」【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#10】
2021/09/12
スケールが“一軍サイズ”になった
ロッテには190センチを超える長身のピッチャーが数多くいる。高卒3年目の土居もその一人だ。土居は、2021年の抱負に“一軍昇格”を掲げていた(球団公式HPより)が、その抱負は開幕戦で実現した。だが、一つ目標を達成すると、次にすべきことが二つ、三つと見えてくるものである。
「今年、一軍スタートという今までにない経験で、自分に足りない部分がはっきり分かった。気持ちの面とか、球のコントロールとか、その辺がまだまだ(足りない)」
また一軍マウンドの土産に、洗礼も浴びてきた。
「一軍で(まだ)そこまで投げてないんですけど、ソフトバンクの栗原(陵矢)選手に全部ヒットを打たれているのが一番印象に残っています」
栗原に対しては、初登板で2点適時二塁打を浴びてプロ初被安打、初失点を喫すると、4月25日には本塁打を許している。だがこうした経験を通して収穫もあった。
「やっぱり一軍だと雰囲気というか、『ここ投げると危ない』とか、『このバッターやだな』っていうのは結構あったりしました。(でも)一軍に行って、二軍に落ちたら、(ファームでは)そこがあんまり感じなくなっていた」
スケールが“一軍サイズ”になって帰ってきたのである。その影響もあってか、今季はファームで昨年までになかった安定感がある。防御率は高卒1年目から順に9.75→5.59→1.50、WHIP(1イニングあたりに出す走者)も2.08→2.07→0.89である。
「ファームに落ちてきて、ちょっとフォームのこととか意識して試合に取り組むようになって、今の結果に繋がっているのかなと思います」