大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



“覚醒中”小島和哉は何をつかんだのか。初完投から急成長、帽子裏の言葉に込めた思いとは【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#13】

2021/10/07

text By



帽子裏の言葉は吉井コーチのアドバイス

 小島はプロ初完投を記録した9月11日の楽天戦後、自身のインスタグラムを更新。帽子の裏に‶強気に攻めろ!〟という言葉を書いていることを明かした。「帽子の裏に言葉を書いたのは小学生の時以来」と同投稿に綴ったが、これには吉井理人一軍投手コーチからのアドバイスがあったようだ。

「小学校(の時)もなんで(文字を)入れたか覚えてないんですけど。でも、そういう弱気な部分がどうしてもマウンドで出てしまった時(のため)にというか。そのアドバイスを吉井さんからいただいて。
 
吉井さんもメジャーで投げていた時に帽子の裏に、自分の背中を押してくれるような言葉を書いていたということを聞いたので。今の僕に一番何が足りないんだろうって考えた時に、僕にはあの言葉が足りないんじゃないかなと思ったので。
 
マウンドでそれを思い出してというか、ちゃんと確認じゃないですけど、毎イニングそういう気持ちでいこうと思って書き始めたのが(初完投した)あの試合だったので。吉井さんに『毎試合書かないとだな』って言われたので(いまも)書いています」
 
 
チームは47年ぶりの勝率1位でのリーグ優勝に向け、オリックスとのハイレベルな首位争いを展開中。小島はもうチームを牽引する立場にあることは間違いないだろう。シーズン最終盤もローテーションの柱として責任感をもって登板に臨む。
 
「僕自身もそうでうすけど、ここからは経験したことのない試合になってくると思う。先発として1週間に1回しか登板がないので、その登板でどれだけチームに貢献できるかが僕の仕事。今までの1試合と同じような責任の重さじゃない試合が続くと思うんですけど、投げさせてもらえることに感謝の気持ちを持って、後悔しないように一生懸命腕を振りたい」
 
――善戦はいらない。勝利だけ。
いま最もチームを勝利に導いている男が、残り試合も‶強気に攻める〟。
 
 
取材・文 森田深志

1 2 3 4


error: Content is protected !!