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未来のクリーンアップ候補・山本大斗、「溜めた分をすべてぶつける」打撃習得へ【千葉ロッテマリーンズ・若手選手インタビュー連載#14】

2021/11/28

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勝負の2年目、そして未来を担う存在へ

 いまプロ野球界では育成選手の処遇について、様々な議論がなされている。ドラフト指名されても、本指名でなければ進学やそのほかの道に進むケースも少なくない。だが山本は、プロ一本と決めていた。
 
「自分はどんな形でも小さい頃からの夢だったので、どんな形でも指名をもらったらプロに入るということは決めていました」
 
 この言葉には、2つの可能性が考えられる。一つは、どんな形でもプロに入って、プロ入りのステータスを手に入れたらそれがゴールというパターン。そしてもう一つは、どんな形でもプロに入れば関係ない、その先で結果を出せばいいというパターン。山本は間違いなく後者だ。「どんな形でも指名をもらったらプロに入る」というのはある意味自信の裏返しなのだ。
 
 ゆえに彼の目指す理想は高い。今オフメジャー挑戦の意志を明らかにした「日本の4番」の名を真っ先に挙げたのである。
 
「(目標にしているのは)鈴木誠也選手です。バッティングはもちろんですけど、走れて守れるので。お手本にしています」

 そんな大きな目標に向かって、来季はまず支配下というスタートラインに立つ。意気込みは十分だ。
 
「来年はまずは支配下登録してもらえるようにしっかりアピールして。(登録)してもらうことができたら、一軍の試合にまずは出させてもらって、チームの勝ちに貢献できるようにしたい」
 
 
 取材を通して、山本は大きな目標と、そこに至るまでの課題をきちんと認識している選手だという印象を受けた。行き当たりばったりではなく、なりたい姿が明確に描けていること、そのために必要なステップを理解し、目の前の具体的な課題に取り組む姿勢。これは自慢の打撃力や肩の強さにも匹敵する強みだ。
 
 未来のクリーンアップ候補。ロッテの。日本の。
 プロの道を歩み始めたばかり、まだまだ可能性は無限に広がっている。
 
 
取材・文 森田深志

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