佐藤奨真はスピードガンじゃ測れない。最速130キロ台で抑え込む芳醇なピッチング【#19】
2022/02/27
千葉ロッテマリーンズ
「決め球になるチェンジアップを重点的に取り組んでいました」
その深みをもつために、いまさらに磨きをかけている球種がある。
「(キャンプでは)決め球になるチェンジアップを重点的に取り組んでいました」
佐藤奨と言えば、スピード以上に速く感じる130キロ台の速球に、手元で変化するカットなどのボール、100キロ前後のスローカーブ、そしてこのチェンジアップが持ち球としてある。
「(去年の)よかった時の試合を振り返ると、だいたいチェンジアップが上手く投げれている試合が多かったので、そういうのもあって、去年、後半はそうですね、チェンジアップをちゃんと投げれるようになってからは、安定して勝てるようになりました」
佐藤奨の引き出しの一つである“奥行き”は、このチェンジアップの精度が生命線となる。大隣憲司二軍投手コーチからも、チェンジアップについてのアドバイスをよく受けていたという。
「ちょっとずつ自分の中でも改良していって、握りとかあと腕の振り方とか。いろいろ少ーしずつ変えていったら、段々よくなってきたという感じですかね」
試行錯誤を重ねて、微調整していく姿は、彼の投球スタイルとも重なる。ピッチングを“醸成”していく過程は、ファンにとっても観ていて愉しいものだ。